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「ザラ」親会社、22年1月通期はECが過去最大の売り上げ 地域によって春夏物から値上げも

 「ザラ(ZARA)」や「ベルシュカ(BERSHKA)」などを擁するインディテックス(INDITEX)の2022年1月通期決算は、売上高が前期比35.8%増の277億1600万ユーロ(約3兆6300億円)、営業利益が2.5倍以上(同184.1%増)の42億8200万ユーロ(約5609億円)、純利益は3倍近く(同194.3%増)の32億5000万ユーロ(約4257億円)だった。ECビジネスの売り上げは過去最大を記録し、全体の25.5%を占めるまでに成長した。これにより、世界トップのeコマース企業と肩を並べるレベルに達しつつある。

 21年度の第1四半期(2〜4月)は新型コロナウイルスによる影響を強く受けたものの、外出規制などが緩和された後には記録的な売り上げを達成したという。オンラインの売り上げも前期比14%増の75億ユーロ(約9825億円)を計上し、24年には全体の30%を占めることを見込む。オスカー・ガルシア・マセイラス(Oscar Garcia Maceiras)最高経営責任者(CEO)は近年のDXを成長の要因として挙げた。同社は12年から本格的にDXに取り組み、以来130億ユーロ(約1兆7030億円)を投資してきた。今後も引き続きバーチャル試着室といったデジタル施策に力を入れる。
 
 22年も好調な滑り出しで、2月1日〜3月13日の売り上げは前年同期比33%増、コロナ前の19年同期比では21%増を記録。現在はロシアのウクライナ軍事侵攻の影響によりウクライナの全店舗を閉鎖し、現地の従業員のサポートをしているという。ロシアでのビジネスも停止した。

 同社は春夏コレクションから値上げを行っている。地域によって異なるが、値上げ率は1ケタ台で、同社は「ブランドのマーケットポジションを確保するため」に厳選的に行っていると説明する。現時点では消費者からの反発もなく、売り上げにも大きな影響は出ていないという。

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