ヘアサロン専売品などを取り扱うヘアメーカーのb-exはこのほど、ヘアサロンから世界のゼロカーボンを目指す「グリーンプロジェクト」を発足した。
昨年資本業務提携した台湾発のカーボンニュートラルグリーンコスメメーカーのオーライト(O’right)製品のヘアサロンへの本格展開とともに、「グリーンプロジェクト」ではカーボン排出量削減に向けてサロンが取り組むべき24の項目を「グリーンスコア」として明確化し、各項目の推進に向けヘアサロンをサポートする。ヘアサロンを起点にエンドユーザーまで、“グリーン革命(よりよい未来のために世界を変えること)”の浸透を図る。
「グリーンスコア」はESGの観点から設定。「エネルギー使用に関する配慮をしているか」「水使用に関する配慮をしているか」「次世代を担う人材に職業訓練などの機会を提供しているか」「男女の労働価値が平等となるような公平な報酬体制を整備しているか」などが含まれる。
初年度の2022年はサロンでの取り組みの現状を「グリーンスコア」を用いて見える化し、少しでも多くのサロンが最初の一歩を踏み出すきっかけになるようにプロジェクトを進めていく。その後、「グリーンスコア」は毎年アップデートしながら、サロンで取り組めるグリーン活動を進化させて、ゼロカーボンからカーボンネガティブにまで進めていけるように制度構築を目指す。また、率先してプロジェクトに取り組む「グリーンパートナーサロン」を中心に、ヘアサロンだけでなくエンドユーザーを巻き込んだ「グリーンセミナー」など、さまざまな活動を行う予定だ。
22年は賛同サロン2000店舗、「グリーンスコア」の一定の項目をクリアする認定サロン150店舗を目標に掲げ、25年には賛同サロン5000店舗、認定サロン300店舗まで拡大を目指す。
早くも「グリーンプロジェクト」に賛同したヘアサロン「フィルムズ(FILMS)」の若林紀元代表は、「創業当時よりCSR、環境問題への取り組みを推進してきた。b-exの環境問題への取り組みを業界に広げていきたいという思いに共感した。昨今の厳しい情勢の中、サロン運営も厳しい状況が続いている。しかし、本プロジェクトを通じて、経済と環境の調和を重視し、両立するサロンのロールモデルを目指す」とコメント。「フィルムズ」では、若手スタイリストを中心としたCSRチームを中心に豊かな発想でサステナブルな活動に取り組む。ボランティアカットやヘアドネーション、社員へのビーガン弁当の配布、カラーチューブのリサイクル活動などを行なっているという。
オーライトは2001年設立の美容メーカーで、“グリーン革命”を企業ミッションとし、環境に優しい製品開発を推進。野菜や果物から抽出したでんぷんを原料にした生分解性がある“ツリー イン ザ ボトル”を打ち出すなど、“グリーン革命”につながる“グリーンイノベーション”を継続的かつ、徹底的に行っている。その取り組みは世界でも大きく評価され、台湾企業を代表してAPEC中小企業大臣会合に参加するなど、世界に向けて発信している。11年には国家標準化機構イギリスBSI認証のもと、世界初のゼロカーボンシャンプーを発売した。現在までに世界中で100以上もの賞を受賞。“グリーン革命”を推進しながら、美容業界内でも環境保全についてリードし独自素材を生かした製品開発力を強みとする。