アメア スポーツ ジャパンは、カナダ発のアウトドアブランド「アークテリクス(ARC'TERYX)」で現在10店舗ある直営店の出店を加速する。年4〜5店舗のペースで有力な商業施設や路面立地に出す。リアル店舗をブランドメッセージの発信基地と位置づけ、顧客との接点を広げる。
同社のショーン・ヒリアー(Sean Hillier)社長が明らかにした。「アークテリクス」は今月18日、首都圏最大となる二子玉川ライズS.C.店(東京・世田谷)を開店した。今年は同店を含めて4店舗の新規出店を行うとともに、旗艦店である原宿店を全面改装する。
「アークテリクス」は直営店のほか、自社EC、アウトドア専門店やセレクトショップで販売されている。ウエア、バックパック、シューズなど取り扱い品は多岐にわたる。それらをトータルでそろえ、専門知識を持ったスタッフが接客する直営店を成長戦略の柱に位置付ける。
ヒリアー社長は「アークテリクス」の直営店が発信するブランドメッセージは3つあると話す。「第一にアウトドアを楽しむための最高品質。第二に最高品質に基づき、適切にメンテナンスすれば長く愛用できるというサステナビリティの信念。第三はアウトドアを愛する人たちの交流の機能。日本のお客さまと一緒にアウトドアの文化を盛り上げていく」。
出店拡大と同時にEC(ネット通販)の強化にも乗り出す。CRM(顧客管理システム)への投資を増やし、顧客がリアル店舗とECを自由に行き来しながら、買い物をしたり、コミュニケーションが取れる態勢を整える。
ヒリアー社長は長いコロナ下の生活を経て、アウトドアへの関心は高まっていると分析する。「人々のライフスタイルは大きく変化した。コミュニティやフィットネスを大切に考える人々に寄り添ってきたい」と話す。