ヘアサロン「オブヘアー(Of HAIR)」の代表・古里オサムが1988年から開発を始めたナチュラルコスメブランド「オブ・コスメティックス(Of cosmetics)」は看板商品の“ソープオブヘア”に始まり、バスソルトやフェイス&ボディーケアなど、髪だけではなく全身のケアアイテムを開発し続け、現在は100SKU超える製品を展開する。
さまざまな化粧品を開発する中で、環境への配慮は欠かせない。ヘアサロン「オブヘアー」も “ナチュラルであること”を大切に人や地球に優しいサロンづくりを心がける一方、理想的な美を追求するにはたくさんの課題がある。実際に開発に携わる「オブ・コスメティックス」取締役の市川氏は「100%天然原料だけで理想通りの“かわいい“を作るのは、正直限界がある。天然原料のみで理想の効果を発揮するのは難しく、逆に刺激が強くなりすぎてしまうことも。なるべく安心・安全で親和性の高い化学原料を選び、天然原料と合わせることで、可能な範囲で肌と地球に優しく、機能性が高い製品を提案できればと思う」と語る。
先進技術を活用し、シリコンの代わりに保湿成分リピジュアを世界でいち早くシャンプーやトリートメントに取り入れたのも「オブ・コスメティックス」の特徴の一つ。さらに“ソープオブヘア”は生分解性に優れた天然由来の洗浄成分を使用し、パッケージのプラスチック包装は順次バージンシールへの切り替えを行なうなど、サロン、ブランドともに環境問題に関する取り組みをさらに強化していく予定だ。
ヘアサロンであるにもかかわらず、多様な製品を展開する理由について「僕たちはヘアケア=スキンケアだと考えている。土壌が豊かでないと丈夫な植物が育たないように、髪にも健やかな地肌が必要。だからこそ、シャンプーなどのヘアケア製品のみではなく、顔やボディーのケアまでサポートしていきたい。ベッドまでは行かなくとも、せめて浴室から脱衣所までのケアアイテムは網羅できるよう提案していくことがブランドとしての責任だと思っている」と市川氏。営業本部長の古里氏は「ビューティーのトレンドは常に変わっていくもの。実際に各店舗でお客様からいただいたお悩みを開発部で共有し、次の製品開発について検討している。どんな悩みにも対応すべく、かなり多くの製品数をラインアップしているため、まずは店舗でスタイリストに悩みを相談していただき、おすすめの製品を選んでほしい」とサロンでのカウンセリングを勧める。
4月15日には日焼け止め、朝用美容液、化粧下地の3役を担う“UVモイストエッセンス・31”(45g、税込3300円)を発売予定。肌トラブルの要因になりやすい紫外線吸収剤を使用せず、敏感肌や子どもも使用できる優しい使い心地を目指した。
「オブヘアー」は3月13日から15日まで、オンラインにてヘアコンテスト「ジャパンヘアコレクション」を開催した。メーカーが開催するコンテストが多い中、ヘアサロンが主催することで自由度が高く、美容師の目線に立ったコンテストとなった。今後は東京以外のエリアにも輪を拡大していくとともに、いずれはオンライン+リアル会場での開催も検討している。