ドイツのアイウエアブランド「マイキータ(MYKITA)」は、米国の特殊素材メーカー、イーストマン(EASTMAN)と協業して、主たる素材をサステナブルアセテートに完全移行する。アイウエア業界として初の試みだという。「マイキータ」は今後、イーストマンの開発した“アセテート リニュー”のみを使用する。同ブランドは、3月31日からニューヨークで開催中のアイウエア展「ロフト(LOFT)2022」で、新たなコレクションを披露している。
“アセテート リニュー”は持続可能な方法で調達された木材パルプ60%と、イーストマンの分子リサイクル技術によって製造された認定リサイクル材40%からなる。分子リサイクル技術とは、カーペットなどの繊維やアイウエア製造におけるプラスチック廃棄物を分解し、生まれ変わらせるもの。また、“アセテート リニュー”は従来の製造プロセスと比較して、温室効果ガスを最大50%削減するという。担当者は、「“アセテート リニュー”は従来のアセテートと比べても見た目や性能に遜色がなく、そのため切り替えは消費者にとって受け入れやすいものだろう」と述べる。
モーリッツ・クルーガー(Moritz Krueger)「マイキータ」創業者兼クリエイティブ・ディレクターは、「他ブランドに先駆けて、サステナブル素材への完全移行が可能であることを示し、業界全体が同じ方向に進んで行ける励みとなれることを誇りに思う」と話す。