スウェーデンのH&Mヘネス・アンド・マウリッツ創業家一族による非営利財団、H&Mファウンデーションが、第6回「グローバル・チェンジ・アワード」の5組の受賞者を発表した。同アワードは「ファッションを地球によい影響を与えるものに変革する」ことを目的に、“ファッションのノーベル賞”を目指して同財団が2015年にスタート。第4回では、廃棄のないパターンメーキングなどに取り組む川崎和也主宰のシンフラックスも受賞している。
今回受賞したのは、英国の「BioPuff by saltyco」(農地化された土地を修復すると共に、水鳥の羽根のダウンに代わる植物素材を生産)、スウェーデンの「BIORESTORE」(古着や使用済み衣類を新品に近しく洗いあげる洗濯のソリューション)、インドの「CottonAce by Wadhwani AI」(小規模綿農家に向けに開発した、AIを活用した農薬削減とそれによる支出抑制のプログラム)、中国の「Re:elastan」(ポリウレタンとポリエステルの混紡繊維をリサイクル可能にする技術)、米国の「Rubi」(温室効果ガスを原料とするレーヨンとリヨセルの生産)の5組。
【受賞者のプレゼンテーションから】
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5組には賞金100万ユーロ(約1億3500万円)が分配されるほか、H&Mファウンデーション、アクセンチュア、スウェーデン王立工科大学、ミルズファブリカ(the Mills Fabrica、香港の素材メーカーを母体とするサステナビリティ関連のイノベーションカンパニー)などによる1年間のメンタープログラムが提供される。
受賞アイデアが業界全体のイノベーションにつながることを目指し、H&Mファウンデーションは受賞アイデアに対し知的財産権などは一切保有しない。受賞者はH&M以外も含め、さまざまなブランドや企業とパートナーシップを組むことが可能となっている。