オンワードホールディングス(HD)は、同社社外取締役で元カネボウ化粧品社長、日本交通社長などを歴任した知識賢治氏(59)が、5月26日付で副社長に就任すると発表した。
知識氏は1985年に鐘紡(当時)に入社。自身が立ち上げた子会社リサージの社長を経て41歳でカネボウ化粧品社長に就任するなど、化粧品業界でキャリアを重ねた。その後2010年にはウェディングのテイクアンドギヴ・ニーズ社長、15年から日本交通の社長を務めるなどプロ経営者として手腕を発揮。21年5月には化粧品や雑貨などライフスタイル分野の強化を進めるオンワードHDの社外取締役に招へいされた。
22年2月期におけるオンワードHDの国内ライフスタイル事業は売上高が379億円。これは主力の国内アパレル事業(売上高1205億円)の3割程度の水準だが、前期と比較した売上高は8.7%増、営業利益は189%増とコロナ禍でも成長を続けている。
今期以降は、保元社長が低調なアパレル事業のテコ入れに注力する一方、同事業と並ぶ成長戦略の柱と位置付けるライフスタイル事業の成長加速を知識氏が担う体制で臨む。7日に行われた同社22年 2月期決算会見(オンライン配信形式)で保元社長は、「ライフスタイル事業は堅調に拡大しているが、成長スピードをもう一段加速させていきたい」とし、知識氏について「ライフスタイル分野での豊富な営業経験やノウハウ、人脈を活用していただきたい」と期待を述べた。