スニーカーにまつわる噂話のあれやこれやを本明CEOに聞く連載。女性のためのスニーカーショップ「アトモス ピンク(ATMOS PINK)」の東京・原宿にある旗艦店がリニューアルオープンした。店内にダンススタジオが併設されているのもぜいたくな作りだけど、門出を祝うオープン前日の配信パーティーも、これまためちゃくちゃ豪華な演出。翌日のオープンでは期待通り行列ができたという。一方で本明CEOには不安な要素も。女性にスニーカーは響くか?(この記事はWWDジャパン2022年3月7日号からの抜粋です)
本明秀文CEO(以下、本明):原宿の「アトモス ピンク(以下、ピンク)」を2月26日にリニューアルオープンした。店内にダンススタジオを作って、ダンスの練習には無償でスペースを提供する。ここ数年、メーカーと一緒にずっとウィメンズにフォーカスしてスニーカーを売ってきたけど、女性にスニーカーカルチャーを根付かせるのは本当に至難の業……。女性の靴って、スニーカー以外の選択肢も多いからね。でもダンスとは相性がいいから、ダンスをフックにスニーカーコミュニティーを作っていきたいと思っている。
――店内にかなり大胆にダンススタジオがありますね。リニューアルパーティーも盛り上がっていました。
本明:店舗面積が360平方メートル以上あるからリニューアルするのも大変で、内装費が8000万円以上かかっている。オープン前日に配信メインでパーティーを開いて、歌手のAIやアンエンユリ、ダンサーのRIEHATAとそのダンスチーム、Rht.が盛り上げてくれた。コロナで人数制限は設けたけど、150人ほど関係者も来てくれた。でも問題は翌日のことなんだ。オープンに合わせて、ハイプなスニーカーのリストックを用意した。特に告知もしていないんだけど、それでも11時のオープン前には、リストックを期待してか250人ほどが並んでくれた。でも女性はたった1割で、残りの9割は男性。店舗売り上げという意味では問題ないけど、本来のターゲットにしている女性が予想以上に少ない。それで僕的にはかなり不安。
――女性にとっては、男性にとってのハイプなものがハイプじゃないんですね。実際には売り上げのほとんどが男性だ、と。それでもウィメンズカテゴリーを強化していくのはなぜですか?
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