スニーカーにまつわる噂話のあれやこれやを本明CEOに聞く連載。「フォーブス ジャパン(FORBES JAPAN)」の「小売業界に激震、ナイキが靴販売チェーンから撤退か」のニュースは、小売最大手フットロッカー傘下の「アトモス(ATMOS)」に文字通り激震を走らせた。ただ、すぐに本明さんがこれを“ガセネタ”だと真っ向から否定。ほとぼりが冷めたかと思われたが、この“ナイキ問題”、大きな悩みの種である。今回はニュースの真相から、きたるべき小売店の未来を占う。(この記事はWWDジャパン2022年3月21日号からの抜粋です)
本明秀文CEO(以下、本明):「フォーブス」から“ナイキがフットロッカーから撤退した”という内容の煽り記事が出て、それを読んだ人たちからすぐに連絡が来た。「大丈夫?」って人もいれば、「いいタイミングで会社を売ったね」と思った人もいたみたい。スタッフのところにもすごく問い合わせが来ていて、みんな不安になっている。困ったもんだよ。
――記事には当初「フットロッカーからナイキが全製品を引き揚げた」と書いてあり炎上しましたが、それを受けて「一部製品を引き揚げた」に訂正されました。でも、まだ引き揚げたわけではないですよね?ナイキが今後D2Cを強化して、小売店への割り当てを減らすと発表したことにより、取引最大手のフットロッカーの株価が落ちたのでは?
本明:そう。まだ引き揚げてもないし、完全にミスリード。分かってないアメリカの記者が書いて、それを分かってない日本人が翻訳している。
――それでもフットロッカーの株価が約30%(約1000億円)も下がったのは衝撃でした。
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