マガジンハウスの「ブルータス(BRUTUS)」は、4月から田島朗編集長が率いる新体制を本格始動した。年間23冊発行や雑誌作りの根幹はそのままに、今後はBtoBの制作案件などを受けるクリエイティブ・ブティック“プラン B(PLAN B)”を立ち上げる。さらに昨年9月にリニューアルしたデジタルの強化や、初夏をめどに読者コミュニティー設立を目指すなど、「ブルータス」ブランドのビジネスを拡張させていく狙いだ。過渡期を迎えるメディアビジネスで、「ブルータス」がこれから変わること、変わらないこととは。
【変わること】
編集者の知見を生かしメディアを“開放”
WWD:新体制で変わることは?
田島朗「ブルータス」編集長(以下、田島):クリエイティブ・ブティック“プラン B”の立ち上げや、デジタルの強化、夏ごろに読者コミュニティーを設立して、雑誌のイメージが強かった「ブルータス」を拡張し、同時に強くしていきたい。それが自分のやるべきことだと考えている。
WWD:“プラン B”発案の経緯は?
田島:「ブルータス」は、ファッションやカルチャーなどのジャンルを超越しながら、らしさを保ってきた珍しくて不思議な雑誌だ。マガジンハウスの中でもクリエイティビティで勝負してきたメディアである。新しい視点を常に探り続けてきた編集部の知見や人脈、センス、それに広いテーマに楽しんで取り組んできた彼らのパッションやパワーで、クライアントと一緒に何かを作れたら面白いと思ったのが出発点。編集者のスキルを雑誌作りだけではなく、企業の課題解決に役立てたい。これまでも付き合いのある企業の制作案件は受けてきたが、今後は誰でも気軽にアプローチできるようにどんどん開放していきたい。
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