「WWDJAPAN」で2016年から約1年間連載したコラム「名作椅子をめぐる旅」に加筆した書籍「ストーリーのある50の名作椅子案内(以下、名作椅子案内)」が、「WOWOW」のオリジナルドラマ化された。脚本は、芸人として活躍しながらデビュー小説「火花」で芥川賞を受賞した又吉直樹。「又吉直樹マガジン 椅子」の編集長を務めた無類の椅子好きである又吉が書き下ろしたストーリーが5月27日から全8話で放送・配信される。
「WOWOWオリジナルドラマ 椅子」には一話に付き1脚の名作椅子が登場し、椅子と女性の人生が重ねて描かれている。主演は、吉岡里帆や黒木華、モトーラ世理奈、石橋菜津美が主演を務める。4人の女優が、全く異なる二人の主人公を演じるオムニバスドラマ形式で、ドラマに登場する椅子も重要な役どころを担っている。登場するのは、1859年に発表されて以来愛され続けている「トーネット(THONET)」の“ナンバー14”や「フリッツ・ハンセン(FRITZ HANSEN )」の“アリンコ”チェア、「カール・ハンセン & サン(CARL HANSEN & SON)」の“Yチェア”、「アルテック(ARTEK)」の“スツール60”など、おなじみの名作椅子ばかり。又吉自身もドラマでは、怪しげな椅子店の店主として登場する。椅子の監修には連載コラムおよび書籍「名作椅子案内」の著者である萩原健太郎が携わった。
又吉は、「“椅子”と“女性”をテーマに複雑で普通ではない世界をつくってほしいという依頼を受け、面白そうだと思い引き受けた。今回ストーリーを描くにあたり、改めて椅子について調べて知った部分もたくさんある。8話全部、異なるがスタッフ全員、全力でつくったので、面白がってもらえるとうれしい」とコメントしている。