今シーズンの「楽天 ファッションウィーク東京(以下、東コレ)」は、世代や経歴が異なる3人の記者・ソーシャルエディターが中心となって取材した。それぞれの視点でコレクション取材を振り返り、新しい潮流やリアルショーが生み出す価値を考える。
大杉 : 今シーズンは過半数がリアルショーを開催し、盛り上がりましたね。コロナ前に戻るのではなく、デジタルとの融合が加速し、パワーアップした印象です。オンライン配信はもちろん、これまでの紙の招待状からQRコードに切り替わり、取材現場でも効率化が進みましたね。海外のファッション・ウィークでは数年前から定着していましたが、やっと東コレにも導入されました。
佐立 : QRコードは新しい試みだったのですね。
美濃島: 初取材だとそう思っちゃいますよね。ブランド側は、慣れないオペレーションに戸惑ったとも聞いていますが、非接触型の入場でコロナ禍でも安心できる体制でした。
大杉: オンライン配信は、来場できない人も簡単にアクセスできるのが一つの価値。デジタルによって、クローズドな印象だった東コレが徐々に開かれつつあるのは確かです。
佐立: デジタルの活用はインフラだけではなく、ショーにも表れていました。「ヨシオクボ」はありえないくらいに膨らんだ風船や、風車を使ったルックなどを用意し、それをNFTのデジタルルックに落とし込んで販売するという内容で、ファッションの新たな可能性を感じました。
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