バロックジャパンリミテッドの2022年2月期連結業績は、営業利益が前期比2.1倍の27億円となり、期初予想23億円を上回って着地した。売上高は同16.9%増の591億円、純利益は同3.9倍増の14.7億円。新型コロナの影響で売上高は期初予想(597億円)をやや下回ったが、適正仕入れや正価販売の強化で利益を底上げした。
国内事業の売上高は同16.5%増の517億円。「アズールバイマウジー(AZUL BY MOUSSY)」を筆頭とする主力販路のSCブランド群の売上高が16.7%増の258億円と、大きく回復・けん引した。
現地の靴小売ベル・インターナショナルとの合弁会社で運営する中国事業の売上高は同13.6%増の74億円。店舗数は前期比33の純増で332店舗(21年12月末時点)となり、23年2月期中には足踏みしている日本国内の店舗数(2月末時点で367店舗)を上回る見通し。村井博之社長は同国内での出店戦略について「(店舗数は)500や600といった、数字ありきではない」としつつも、中国市場の底堅い成長を見込み、当面は出店ペースを緩めない姿勢だ。EC売上高はTikTokでの販路開拓が進み、同12.3%増と伸ばした。
北米事業の売上高は同1.8倍の15億円。直営店舗はニューヨークの1店舗のみだが売上高構成の32%に達するECと、高級百貨店やセレクトショップへの卸売りを柱として業績を伸ばしている。
海外事業の合計売上高94億円は国内事業と比較すると大きな開きがあるものの、ECを主軸とした収益性の高いビジネスモデルの成長を推し進める。村井社長は「5年後には、海外事業の営業利益が国内事業を上回るだろう」とする。
23年2月期連結業績は売上高が前期比7.2%増の633億円、営業利益が同17.9%増の32億円、純利益が同20.6%増の17億円を予想する。