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「アットコスメ」の口コミから読み解く“韓国コスメ”ヒットの法則

 今回は「アットコスメ」に寄せられた「韓国コスメ メイクアップ」に関する口コミを西原羽衣子「アットコスメ」リサーチプランナーが解説。ヒットの法則を読み解いていく(集計期間:22年3月1~31日)。

―――「韓国コスメ メイクアップ」で象徴的に使われているワードは?

西原羽衣子「アットコスメ」リサーチプランナー(以下、西原):ランキング上位の韓国メイクアップコスメへの口コミには「グリッター・ラメ」と「ティント」というワードが特徴的に使われている。「日本のコスメで、ここまでぎっしり大粒ラメが詰まっているものはなかなかない」「『ロムアンド(ROM&ND)』のラメは別格」と言われるように、特に大粒のラメ(グリッターという言葉も口コミでは同義で使われている)が韓国コスメを代表する特徴と捉えられているようだ。リップティントに関しても、依然として韓国コスメへの期待が高い様子。「韓国コスメデビュー」「初韓国コスメ&初ティント」といった口コミも見られ、エントリーアイテムとなっているようだ。

―――3月の好調なカテゴリーは?

西原:UVやプライマーが伸長した。「ラ ロッシュ ポゼ(LA ROCHE-POSAY)」“UVイデア XL プロテクショントーンアップ ローズ”(30mL、税込3740円)、「コスメデコルテ(DECORTE)」“サンシェルター トーンアップCC”(全3色、35g、各税込3300円)、「なめらか本舗」“スキンケアUV下地”(50g、税込1100円)といった既存商品に加え、「イハダ(IHADA)」“薬用フェイスプロテクトパウダー”(9g、税込1980円)といった敏感肌やゆらいだ肌でも使えるものや、「アネッサ(ANESSA)」“デイセラム”(30mL、税込3850円)や「カネボウ(KANEBO)」“ヴェイル オブ デイ”(40g、税込5500円)といった高いスキンケア効果を訴求する新製品が登場しており、日焼け止めにスキンケアとしての潤い感や心地よさや求める声は、ますます増えるのではないかと思う。

 またマスク生活でのノーファンデ化の影響か、「プライマー」という言葉が使われる頻度が高まっている。ロングセラー商品である「ポール & ジョーボーテ(PAUL&JOE)」“プロテクティング ファンデーション プライマー” (全2種、30mL、各税込3850円)の他に、「アンドビー(&BE)」“UVプライマー”(36g、税込2750円)や「アピュー(A’PIEU)」“ジューシーパン スキンケアプライマー”(全2種、14.7g、各税込1980円)、「リリミュウ(RIRIMEW)」“トーンアップカラープライマー” (全4種、30g、各税込1760円)といった新商品が注目されている。ファンデーション以外で肌をきれいに見せるという選択肢の広がりを感じさせる。

22年3月「韓国コスメ メイクアップ」口コミランキング

1位「ロムアンド」“ジューシーラスティングティント”(全11色、5.5g、各税込1320円)

西原:口コミで「本当に唇の色そのまま」などと評される、「MLBB(My Lips But Better=自分の唇のようだけど、よりきれいに見せてくれる色。粘膜カラー)」であることが、人気の理由。「口紅全般苦手だが、自然に血色がいい唇のような色のリップでありがたい」という口コミも見られた。周囲や肌から「浮かない」ことを重視する現代の生活者が、リップの色が肌から浮いてしまう心配なく安心してメイクアップを楽しめることに価値を見出していると思われる。2つめの理由がリップティントであること。「落ちてもほんのり血色感が残っているのが最高」と評され、「マスク生活には欠かせない」アイテムとなっているようだ。

2位「クリオ(CLIO)」“プロ アイ パレット”(全3種、各税込3740円)

西原:「可愛い色がいっぱいつまっていて、毎日のアイメイクが楽しい」など、他商品に比べて「楽しい」というワードが多く出現することが、この商品の特徴。10色もの色がセットされたパレットタイプで、一見使いこなすのが難しいようにも思われるが、「10色全て統一感がある」「マット、細かいラメ入りマット、ラメ数種(小ぶりなもの、ざくざくしたもの)のいろんな組み合わせ」と色味ではなく、質感のバリエーションがあり「本当に捨て色がなく全部使える」という評価につながっている。

3位「ロムアンド」“ロムアンド ハンオールフィックスマスカラ L01 ロングブラック”(7g、税込1430円)

西原:他商品よりも特徴的に語られているのが、色味の絶妙さ。「ブラックでもブラウンでもない絶妙な色味」が「ブルベでも使えるブラウン」と評価されている。「黒より優しい色合いなのに、しっかり盛れるし、茶色より肌がくすまない」「(ブルべの)虹彩を引き立ててくれるような色合いが素晴らしい」というコメントも見られ、パーソナルカラーがブルーベースの人たちの「ブラウンのマスカラはことごとく似合わない」という悩みに応えたことが人気の理由と言える。

4位「ロムアンド」“デュイフルウォーターティント”(全8色、5g、各税込1320円)

西原:1位と同ブランドのリップティントだが、こちらはよりツヤ感のあるウォータータイプ。「サラッとしたテクスチャーなのでつけ心地が軽く、唇への負担が軽い」という使い心地と、「重ね塗りをしても濁りなく透明感のある仕上がり」が評価されている。「透け感あるほうが好きなら絶対こっち」とコメントも見られ、1位の“ジューシーラスティングティント”と使い分けしている様子も見られる。

5位「ロムアンド)」“リキッドグリッターシャドウ”(全4色、2g、各税込1100円)

西原:大きさの異なるラメが「小中大特大みたいな感じで配分良く」入っており「筆が細くて涙袋にも塗りやすい」と評されるリキッド状アイシャドウ。涙袋に使うことで「うるっとした目元になる」「白目がキレイに見える」と言われている。特徴的に見られるのが、「友達にも褒められる率高くて大満足」「彼氏ウケ◎」といった声。同性であれ異性であれ、他者から自分がどう見えるかを意識する層からの評価が高いようだ。

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