都内で古着の街といえば、下北沢と高円寺だ。近年、電鉄各社による再開発が進む下北沢は、新しい商業施設の誕生や古着チェーンの進出もあり、古着ブームに沸いたかつてのようなにぎわいが戻ってきている。では、高円寺はどうだろう。以前のように古着ファッションを楽しむ若者はいるのだろうか?記者はコロナ禍以前から数年ぶりに高円寺に降り立ち、ストリートスナップを実施した。
改札を抜けると、コンコースにまで響く路上ライブの歌声。風情の残る商店街には、マスクもせず缶ビールを片手に座りこむ若者たち。古本屋やレコード店、ロックバーはこの時世とは思えないにぎわいだ。時代や情勢が大きく変化する中でも、高円寺には高円寺の時間が流れている。そして、この街の空気感と自分のスタイルを貫く若者たちは、どこかで共鳴しているのだろう。