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資生堂1~3月期は最終黒字 「クレ・ド・ポー ボーテ」「NARS」好調

 資生堂の2022年1~3月期連結業績(国際会計基準)は、売上高が前年同期比1.3%減の2340億円、コア営業利益が同52.3%減の43億円、前年に「ドルチェ&ガッバーナ(DOLCE&GABBANA)」に係る商標権の減損損失を計上したことなどから純損益が43億円(前期は111億円の赤字)の黒字だった。

 ブランド別では「クレ・ド・ポー ボーテ(CLE DE PEAU BEAUTE以下、CPB)」やリキッドファンデ“ライトリフレクティング ファンデーション”がグローバルで好調な「ナーズ(NARS)」が2ケタ成長したほか、「ナルシソ ロドリゲス(NARCISO RODRIGUEZ)」がフレグランスカテゴリーの業績を後押しした。

 事業別の売上高は、日本事業が同18.3%減の571億円だった。インバウンド需要の低調や外出自粛に伴う消費低下などによる市場回復の遅れが響いた。一方で、創業150周年を記念したオイル状美容液や「SHISEIDO」「CPB」など、中高価格帯においてシェアを拡大。ライブコマースやオンラインカウンセリングを強化するなどOMOに注力したECは好調に推移した。

 中国事業は、同20.6%減の519億円だった。ロックダウンやゼロコロナ政策などが影響したものの、「CPB」や「NARS」の成長がけん引し、ECの売上高は20%を超える伸長を実現した。トラベルリテール事業は、国際線減便により中国人旅行者の減少の影響を受けたものの、中国海南島を中心に「シセイドウ(SHISEIDO)」「CPB」「イプサ(IPSA)」「ナーズ」などプレステージブランドが好調で同34.3%増の371億円だった。

 そのほか、アジアパシフィック事業は同4.2%減の154億円、米州事業は同3.3%増の251億円。欧州事業はフレグランスやメイクアップを中心に成長が継続し同16.6%増の284億円、プロフェッショナル事業が同5.5%増の39億円、その他が同174.2%増の148億円だった。

 なお、同期決算から国際会計基準(IFRS)を適用したことに伴い、22年12月期の連結業績予想を新たに設定。売上高が同6.4%増の1兆750億円、コア営業利益が同45.7%増の620億円、純利益が同6.2%減の440億円を見込む。

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