「WWDJAPAN」はユーチューブとインスタグラムで"新生活のお悩み相談会"を同時ライブ配信しました。「ファッション業界の将来はどうなる?」や「希望するプレス職のためにはどんな能力を磨けばいい?」など、新生活が始まって色々な悩みを抱える新入社員や学生は多いのではないでしょうか?そんな皆さんのお悩みに村上要「WWDJAPAN」編集長と新卒入社5年目の美濃島匡記者が回答!今回は、動画の一部を抜粋してご紹介します。動画のアーカイブはページ下部からご視聴ください。
Q:アパレル企業で50代後半まで働き続けることは厳しい?
村上要編集長(以下、村上):確かに昔は「接客は若い子だよね」というムードなどが少なからずありましたが、今はベテラン販売員が活躍できる環境が整い始めています。むしろ、「ベテランの接客もいいよね」という雰囲気もあるくらいです。アダストリアの「エルーラ(ELURA)」や「ウタオ(UTAO)」など、50〜60代以上の”主役世代”に向けたブランドは、商品企画に「同世代の意見を反映したい」とベテランを起用しています。50代後半でも働き続けられる業界に変化しつつあると思います。
Q:服作りを学びたいと思いながらも、踏み出す勇気を持てずに総合大学へ進んでしまいました。けれど大学卒業後は2、3年働いて資金を貯め、パリでファッションの勉強をして、デザイナーを目指す決心をしました。デザイナーに最も大事な能力は何ですか?
村上:デザイナーにとって最も大事な能力は「今の世の中を知る力」や、そんな中で生きている人たちがファッションに求めるニーズを思考する力だと思います。
美濃島匡記者(以下、美濃島):「ファッションは時代の写し鏡」とよく言われますが、まさにその通りだと思います。今を知るためにアンテナを張り巡らせ、ファッションに落とし込むのが大切です。そして、服以外にも色々なこと(アートや音楽、映画など)に興味がないとできない仕事だと思います。
Q:広告代理店の営業をしています。3年経験したらファッションやビューティの編集職を目指しているのですが、元々違う職種/業種だった編集者はいますか?また、いた場合はどういう風に過去の経験を活かしていますか?
村上:「WWDJAPAN」の副編集長の1人は元々、百貨店に入社し、寝具売り場で働いた後に転職してきました。だから百貨店の売り場構成については誰よりも詳しく、取材にリアリティがあります。アパレル企業からの転職者もいますよ。
Q:新卒で入社した美濃島記者が苦労したことは?
美濃島:自分の思い描いていた編集の仕事がすぐにできないことに苦労しました。当時は最初からできるんじゃないかと期待していたのですが、そうでもないなって(笑)。研修や編集アシスタントを経て、重要な仕事ができるようになるんだなと思いましたね。
Q:リアル店舗の今後の展望が見えません。
村上:ECが便利になればなるほど「リアルの意味」は、より一層明確になっています。リアル店舗の将来は明るいと思いますよ。
美濃島:利便性ではECに敵わないかもしれませんが、リアル店舗の販売員のアドバイスはすごく参考になるし、商品を実際に手にとって見られるのはいいですよね。そして、知らないブランドや自分が普段購入しない商品をオススメしてくれると運命的な出会いに繋がることもあります。3年後くらいに「あのお店で買ったな……」と当時の体験を思い出すのもまたリアル店舗の良さだと思います。
Q:プレス職希望です。どんな能力を磨けばいい?
美濃島:色々な方とコミュニケーションを取る仕事だと思うので、心配りが細かいところまで行き渡っていると「また一緒に仕事をしたいな」と思いますね。
村上:そうですね、コミュニケーション能力が一番重要かな。私は気軽に話しかけてくれるとありがたい。「こんなのどうでしょう?」とかコミュニケーションが頻繁だと仲良くなりやすいです。
Q:「アパレル業界は今後ヤバい……」とよく言われるけれど、実際どうなの?
村上:よく言われるし、多分お父さんとかお母さんが言うんだと思います。確かに、「洋服だけ」というのは大変かもしれませんが、異業種とのコラボレーションなどは加速するばかり。「今後ヤバい」だけじゃないですよ。
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百貨店、ファッションビルブランド、セレクトショップの2025年春夏の打ち出しが出そろった。ここ数年はベーシック回帰の流れが強かった国内リアルクローズ市場は、海外ランウエイを席巻した「ボーホー×ロマンチック」なムードに呼応し、今季は一気に華やかさを取り戻しそうな気配です。ただ、例年ますます厳しさを増す夏の暑さの中で、商品企画やMDの見直しも急務となっています。
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