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縫製大手のマツオカ、営業利益96%減 世界的な物流混乱で 22年3月期

 縫製大手のマツオカコーポレーションの2022年3月期決算は、売上高が前期比5.3%減の510億円、営業利益が同96.0%減の1億8100万円、経常利益が同74.5%減の10億3700万円、純利益が同79.8%減の5億5900万円だった。バングラデシュやミャンマー、ベトナムなどの生産拠点でロックダウンやコンテナ不足に伴う物流の混乱で納期遅延で苦戦を強いられた。23年3月期はコロナ禍の収束に伴い、足元では東南アジアの生産混乱は収まりつつあるものの、「中国でのロックダウンや、コンテナ不足による物流コストの増加は収まっておらず、今も納期に影響を与えている。今期も見通しは不透明」(松岡典之社長)で、23年3月期は売上高560億円、営業利益7億円、経常利益12億円、純利益3億円と本格的な回復には至らない見通し。

 22年3月期で最も影響を受けたのはベトナムで、22年1月に新工場の稼働を開始したものの、コロナ禍によるロックダウンが発生。交替勤務や操業停止などが断続的に発生した。ミャンマーでも21年2月のクーデターに伴う政情不安で操業が低下。生産復調は来年3月以降になるという。

 現在で足元では上海のロックダウンや物流の混乱により、各拠点で素材や資材の入荷遅れなどが頻発しているという。同社は「工場単位での細かなアイテム管理などを徹底し、複数の地域で生産するグローバルオペレーションの強みをより生かす」(松岡社長)ことで乗り切る考え。また、「為替に関しては、グローバル企業が取引先の場合は海外で(ドル建てで)取引が完結することも多く、100%の影響を受けているわけではない」として、円安の影響は小さい見込み。

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