東レの繊維部門(国際会計基準)の2022年3月期決算は、売上高が前期比16.3%増の8362億円、事業利益が同15.4%増の422億円となった。スポーツ・アウトドア分野やサステナビリティ分野が堅調に拡大するなど、世界的な市況の回復を受け、売上高・利益とも2ケタで伸ばした。ただ、今年に入ってからの物流混乱により、1月以降は利益が減少傾向に入り、足元でも続いており、今年も上期までは影響を受ける見通し。23年3月期の見通しは売上高が9520億円、事業利益は540億円を見込む。原燃料の高騰やコンテナ不足に伴う物流コストの上昇に関しては、「セグメントごとには開示していないものの、全体では8割を価格転嫁できている」(阿部晃一副社長)という。