ゴールドウインの2022年3月期連結業績は、売上高が前期比8.6%増の982億円で過去最高だった。主力の「ザ・ノース・フェイス(THE NORTH FACE)」は、春夏物でベトナム工場のロックダウンによるフットウエアの発売延期などもあったが、通年着られるカットソーなどのアイテムやバックパックが支持された。秋冬物はフリースやダウンジャケットといった防寒具が伸長した。EC売上高は同16.4%増、EC比率は13.4%で1ポイント高まった。「ザ・ノース・フェイス」の登山パフォーマンス商材に特化したECサイトの開発や、在庫のない商材を他店舗から発送するサービスなどのOMO戦略が奏功した。
営業利益は同11.2%増の165億円。自主管理売上比率が高まったほか、新型コロナによるイベント中止などにより広告宣伝費が抑えられたことで、過去2番目の数値となった。経常利益は同26.9%増の202億円、純利益は同33.7%増の143億円でいずれも過去最高。韓国の持株会社ヤングワン アウトドアが新規顧客獲得などで好調に推移したのが主因だ。
23年3月期は、売上高は前期比7.9%増の1060億円、営業利益は同3.0%増の170億円、経常利益同5.5%増の214億円、純利益は同11.5%増の160億円を見込む。