婚礼大手のテイクアンドギヴ・ニーズ(T&Gニーズ)は18日、渋谷・道玄坂と神戸・三宮に新しいホテルを開発すると発表した。道玄坂は27年3月頃に「トランクホテル ドウゲンザカ」、三宮は27年頃に新業態「エボルホテル コウベ(仮称)」を開業する。T&Gニーズは先日発表した30年を最終年度にした長期経営計画で、現時点で国内2施設のホテル事業を国内外27施設に増やす計画を打ち出している。
トランクホテル ドウゲンザカは、道玄坂二丁目南地区第一種市街地再開発事業のホテル棟に入る。地上11階・地下2階の床面積1万3000平方メートルに120〜130室を設ける。エリア初のルーフトッププールをはじめ、レストラン、バー、シアタールーム、スパなどを完備する。客室単価は5万〜30万円を想定する。
エボルホテル コウベ(仮称)は神戸三宮駅前の神戸三宮雲井通5丁目地区第一種市街地再開発事業の中で計画されている。六甲山やポートアイランドを一望できる150mの高層階に立地し、ルーフトッププール、テラス付きレストラン、バー、スパを備える。60〜70室で客単価は3万〜20万円を想定する。
同社はホテル事業として17年に渋谷に開業したトランクホテル、19年に料亭の建物を改装して開いたトランクハウスの2施設を運営する。23年夏には渋谷・富ヶ谷にトランクホテル ヨヨギパークの開業を控えている。
18日に会見した野尻佳孝会長は、日本には個性的なデザインとサービスを特徴にするブティックホテルが未発達として上で、「将来は欧米と同じく10%以上の割合になるだろう。ラグジュアリーだけでなく、ミドルやエコノミー路線まで入れれば、日本はブティックホテル王国になる可能性を秘めている。酒蔵、醤油蔵、和牛牧場など日本ならでは資産を生かしたホテルを作れば、海外のお客さまから人気になる」と話した。