「シャネル(CHANEL)」は5月18日、フランス・パリ・ヴァンドーム広場のファインジュエリー本店を改装オープンした。同店舗はヴァンドーム広場18番地で、1992年に「シャネル」がジュエリーとウオッチの本拠地として獲得。店舗をはじめ、クリエイション・スタジオやハイジュエリーアトリエを構えている。
地上3階の店舗の改装は、建築家のピーター・マリノ(Peter Marino)が担当。ガブリエル・シャネル(Gabrielle Chanel以下、マドモアゼル)のカンボン通りのアパルトマンに通じる色使いやディテールが施され、洗練されたアートやインテリアが置かれたサロンから構成される店舗は、個人の邸宅さながらの雰囲気だ。
ラッカーパネル、ブロンズ、ツィードなど贅沢な素材を用い、ルイ15世時代のオーナメントやマドモアゼルが愛したコロマンデル(屏風)、自宅のインテリアを任せた金細工のゴッサンス(GOSSENS)によるシャンデリアなど、さまざまな時代をはじめ、彼女が愛した要素がミックスされたラグジュアリーな空間になっている。
パブロ・ピカソ(Pablo Picasso)の作品から英コンテンポラリーアーティストのイドリス・カーン(Idris Khan)まで、選りすぐったアーティストによる作品が飾られ、その中にはマドモアゼルへのオマージュを表現した作品もある。
「シャネル」のメゾンのコードやマドモアゼルが愛したもの、ディテールへ敬意を払いながらモダンに解釈した店舗は、カンボン通りのブティック同様、メゾンを象徴する存在になるだろう。
今年は、1932年にマドモアゼルが手がけたダイヤモンドジュエリー誕生90周年。それにちなんだハイジュエリーが多く登場する。