主要百貨店各社の2022年5月度業績は、政府による行動制限のない大型連休や気温の上昇による外出増で、コロナ禍前に迫る水準まで回復した。
19年5月と比較した売上高は、三越伊勢丹が2.5%減、高島屋が6.7%減、そごう・西武が4.4%減、大丸松坂屋百貨店が13.1%減、阪急阪神百貨店が4.0%減。免税売上高を除けば、阪急阪神百貨店(4%増)、高島屋(微増)は19年同月実績を上回った。三越伊勢丹の伊勢丹新宿本店も19年比約10%増、阪急阪神百貨店の両本店(阪急うめだ本店と阪神梅田本店)も同2ケタ増だった。
外出機会の増加で、春夏衣料がよく動いた。そごう・西武は衣料品全体の売上高が19年5月と同水準まで回復。三越伊勢丹はボリュームの婦人服は19年5月実績に1〜2割ほど届かないものの、「全体としてカジュアル衣料の需要は高い。紳士のカットソーやシャツなどはコロナ前(19年実績)を超えた」(同社広報)。
高額品の勢いは衰えず、三越伊勢丹は宝飾・時計・ハンドバッグが19年5月比で2ケタ増。阪急阪神百貨店は「ゴールデンウイークに購買意欲の高いお客さまが多く、ラグジュアリーファッション、アクセサリーや宝飾品が特に好調だった」。