資生堂ジャパンとファイントゥデイ資生堂、ユニ・チャーム、ライオンの4社は、2016年から製品の陳列や店頭メンテナンス機能の強化などで協業している。19年から販促物を共同で配送することで輸送効率を改善し、「物流環境負荷の低減」「小売店の業務負荷低減」に取り組む。(この記事はWWDジャパン2022年5月30日号からの抜粋です)
輸送効率の改善についてファイントゥデイ資生堂は20年度の販促物物流費を前年比20%以上削減できたという。共同で配送するためには販促物の制作のタイミングを合わせる必要がありそうだが、実際には「各社毎月販促物の入庫は発生するが、重要なのは出荷のタイミングを合わせて、店舗への共同配送を実現すること」(ファイントゥデイ資生堂広報担当)と語る。現在は、販促物の数量構成比の高い小売り企業ごとの店着日を各社で共有し、可能な限りそこに合わせるオペレーションを行い、同梱率の向上を図る。さらに「同梱された段ボールのサイズができる限り小さくなるよう、一つ一つの販促物のサイズや梱包についても小さくし、段ボールではなくポリ袋など簡易なものを使用するなど工夫している」。
「小売店の業務負荷低減」については、共同配送により1店舗における荷受作業の簡素化、保管スペースの削減、各社協業の店舗ラウンダーによる販促物の一斉設置などを実現する。販促物の物流面だけでなく、店舗ラウンダーについても各社で共通の担当者が訪店し、小売店の業務負荷低減につなげている。実際に店頭作業を委託している企業から販促物を探しやすくなり作業効率が改善したという声が多く上がっている。
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