プロフェッショナルヘアメーカーのミルボンから、新ヘアカラーブランド「エノグ(ENOG)」が誕生した。6月11日から順次全国の取り扱いサロンで施術を受けることができる。ファッションカラーは、市場全体の傾向として年々規模が拡大傾向にあり、ミルボンにおいてもファッションカラーの出荷額は2017年から21年にかけて約1.7倍に伸長しているカテゴリーだ。「エノグ」は人気ヘアカラーブランド「オルディーブ アディクシー(ORDEVE ADDICTHY)」などを擁する同社が、美容師の創造意欲をかき立て、こだわりのデザインを作ることができるヘアカラーブランドを目指して開発。複数の色を組み合わせることを前提にした色設計で、美容師は自由に発想し、提案することができる。
「エノグ」は、基軸色をそろえるスタンダードライン(10色相28色)、彩度調節にぴったりのテクスチャーパレットライン(4色相4色)、白髪に対応するグレイブースター(1色相1色)、ブリーチに対応し彩度を楽しむプレイライン(6色相6色)、ビビッドからニュアンスカラーまでそろう塩基性ラインホリッカーライン(14色相14色)で構成。サロンワークで必要なニーズを集約し、7レベル、9レベルを中心とした彩度の高いカラーをそろえる。アルカリカラー、微アルカリカラー、塩基性カラーという幅広いラインアップによって、1つのブランドであらゆる色みを作ることができる。
「エノグ」のアルカリカラーは、補色やブラウンが含まれずミックスしても濁りにくいピュアな染料設計を採用。一般的に異なるといわれる寒色と暖色の発色速度を整えたほか、アルカリダメージの低減や、施術中もカラー後も心地よいフローラルフルーティーの香りを採用するなど、使い心地もこだわった。塩基性カラーは、厳選された3原色によるミニマルな染料設計で、絵の具発想で直感的なミックスが可能だ。加えて、アルカリカラーと併用しても色みを損わず、独自の毛髪補修成分を配合しブリーチ毛をケアする。
発売に合わせて開催したセミナーでは、東京・渋谷で「レコ(LECO)」や「クク(QUQU)」をはじめ4店舗を展開する内田聡一郎代表が登壇。カラー率80%を超える内田代表が、近年のカラートレンドや「レコ」流の教育論を語り、「エノグ」を使ったカラーデザインを田中萌子「レコ」スタイリストともに披露した。
内田代表は「SNSの影響も大きく、カラーやパーマなど何かに特化することが当たり前になっている。お客さまの目も肥えて、美容師はよりプロフェッショナルであることが求められている。お客さまのニーズに深く応えられる薬剤や知識が必要で、自分なりの解釈でレシピを考えることが必要。“Back to Basic(基本に戻る)”で、流されずに自分らしいデザインと向き合い、カラーを楽しみたい」とコメントした。