「ガブリエル・シャネル展(Gabrielle Chanel)」が6月18日〜9月25日、東京・三菱一号館美術館で開催される。同展は、2020年にフランス・パリで初めて開催された「ガブリエル・シャネル. ファッション・マニフェスト」展を再構成した国際巡回展で、シャネルの仕事に焦点を当てたもの。このような展覧会は日本で30年以上振りだ。パリ私立モード美術館および、パリ市営美術館14を運営する公的機関のパリ・ミュゼおよび、「シャネル」の特別協賛により実現した。
シャネルスーツはもちろんのこと、ドレスや、バッグ、香水、ジュエリーまでさまざまなクリエイションが展示されている。改めて、「シャネル」の過去のファッションを目にすると、無駄がなく、動きやすさをはじめとする実用性に気付かされる。まるで、着る人が優雅に振る舞えるようにデザインされたシンプルなシルエットが印象的だ。フラワーモチーフのドレスやレースを使用したドレスもあるが、どちらかというと控え目で装飾は少ない。ただ、女性がコルセットから解放されて楽に動けるかという点がデザインに反映されているのが十分理解できる。
それらの装いに華を添えるのが豪華なコスチュームジュエリーの数々だ。今年は、シャネルがダイヤモンド・ハイジュエリーをデザインして90周年。超モダンで普遍的なデザインのジュエリーは、今でも十分に通用する。それを記念したハイジュエリーも今年は続々登場。一方で当時のシャネルは、ビザンチン風のコスチュームジュエリーを制作。そのカラフルでインパクトのジュエリーは、控え目なファッションとは異なり、色彩に溢れるエキゾチックで個性的なものばかりだ。米「ヴォーグ(VOGUE)」の名物編集長であったダイアナ・ヴリーランド(Diana Vreeland)が所有していたジュエリーが一部展示されている。
このような自由な発想で20世紀のファッションを率いてきたシャネルの軌跡に触れるには絶好のチャンスだ。
■「ガブリエル・シャネル展」
会期:6月18日〜9月25日
会場:東京三菱一号館美術館
住所:〒100-0005 東京都千代田区丸の内2-6-2
開館時間:10:00~18:00(祝日を除く金曜と会期最終週平日、第2水曜日は21:00まで)
休館日:月曜日(但し、祝日の場合、6月27日、7月25日、8月15日、8月29日は開館)
料金:一般2300円、大学生・高校生1200円、中学生以下は無料