ナイキがロシア市場から撤退することが6月23日に明らかとなった。同社はロシア向けの公式オンラインストア上で、撤退を決定したため公式サイトやアプリが利用できなくなることや、休業中の店舗の営業を再開しないことを告知した。
同社は3月、ロシアがウクライナに対する軍事侵攻を開始したことを受け、物流の混乱などを理由にロシアでの自社ECおよびアプリでの商品販売を停止したほか、直営店を一時休業とした。一方で、ナイキとフランチャイズ契約を締結している複数の小売りはその後も「ナイキ」販売店として営業していたが、5月中旬が期限だったフランチャイズ契約の更新が見送られたため、在庫がなくなり次第、店を閉じるという。そうしたフランチャイズ運営企業の一社、インヴェンティブ・リテール・グループ(INVENTIVE RETAIL GROUP)によれば、現時点で37店のうち15店が閉店している。
なお、ナイキのマシュー・フレンド(Matthew Friend)最高財務責任者は、2022年3月に開催された投資家向けの説明会で、ロシアとウクライナの売り上げは全体の1%未満だと述べている。