「シャネル(CHANEL)」は、12月6日に西アフリカにあるセネガルの首都ダカールで、2022-23年メティエダール・コレクションのショーを開催する。同コレクションは、刺しゅうのモンテックスやルサージュ、羽根細工のルマリエ、金細工のゴッサンス、プリーツのロニオンなど、傘下の専門アトリエの技術や芸術的な手仕事をたたえるもの。ここ2年はパンデミックの影響もあってフランス国内で発表してきたが、それ以前は東京やニューヨーク、上海、ローマ、エジンバラなど世界のさまざまな都市で発表しており、その伝統を再開させることになる。
同メゾンは、声明の中で「ダカールを選ぶことにより、『シャネル』のメディエダールにおけるサヴォアフェール(受け継がれる職人技術やノウハウ)が、この街の芸術的で文化的なエネルギーと共鳴することを期待している」と述べている。
なお、「シャネル」は22年1月、パリ19区に傘下の専門アトリエと職人のための複合施設「le19M」をオープン。昨年のメティエダール・コレクションのショーの舞台にもなった同施設には現在、11のアトリエが集結している。ブルーノ・パブロフスキー(Bruno Pavlovsky)=シャネル ファッション部門プレジデント兼シャネルSASプレジデントは、「大切なのは、専門技術を持ったアトリエにふさわしい空間を提供し、製品に魂を吹き込む職人の存在を可視化すること。それは、新たな人々や若い世代を引きつけることにつながるだろう」と説明する。