昨今のヘアトレンドとして見逃せない、ハイトーン・ブリーチカラー。あらゆる世代に受け入れられ、定着しつつある背景とはー。時間がたっても美しくキープする進化するハイトーン・ブリーチカラーケアの最前線を探る。
気になる見た目の
“ギラつき”をケアする
「オージュア」からの新提案
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ミルボンが昨年2月に「オージュア」から発売したブリーチダメージのケアに特化した「リペアリティ」ラインは、発売から1年もたたないうちに「オージュア」全16ラインの中で上位3ラインに入るほどの人気を集めている。ブリーチを使ったカラーデザインは「髪が柔らかく見え、艶が出る」「白髪がなじんで、若々しくきれいに見える」といったメリットがある一方で、「髪の毛がパサつく」「ギラついて上品に見えない」といった悩みの声が尽きない。これらの悩みに対応する「リペアリティ」ラインは、ブリーチ毛を潤いのある柔らかな髪へと導くのが特徴だ。7月9日には、「リペアリティ」ラインの特徴はそのままに、ブリーチ後に感じやすい髪のギラつきをケアする“シアーフォーム ヘアトリートメント”を新たに発売。ブリーチ後の時間経過とともに、髪がギラつき、見た目がパサつく原因を解明し、新発想の“見た目ケア”でブリーチユーザーをサポートする。
ブームで終わらない
ハイトーン・ブリーチカラー
トレンドの今
国内外でのサロンワーク経験を持ち、海外にも店舗を展開するヘアサロン「アージェ ガーデン」の勝尾慎介代表に、日本のハイトーン・ブリーチカラーブームの変遷を聞いた。
WWD:諸外国に比べて、日本ではなかなかブリーチを使ったヘアカラーが定着しなかったのはなぜ。
勝尾慎介「アージェ ガーデン」代表(以下、勝尾):日本には“黒髪直毛信仰”のようなものがあって、「髪の毛を明るくするのはなんだか下品だ」というような文化的な背景があった。1990年ごろ、ブリーチを使ったハイライトのブームはあったが、社会的にあまり受け入れられなかった。髪が傷んでしまうことからも、ブリーチは敬遠され、ブームは短期間で終わっていた。
「社会的に許容される
ヘアデザインの自由度が上がり
美容師の技術が洗練された」
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WWD:対してここ数年は、ハイトーン・ブリーチカラーが社会で受け入れられるようになってきたと感じている。
勝尾:“黒髪直毛信仰”の強い世代が社会の現役を引退し、若い頃に明るい髪色を楽しんだ団塊ジュニア世代が50代前後になったことが社会的な背景としては大きいだろう。カラーデザインを楽しみ続けたいその世代に向けて、美容師は白髪に対しブリーチで上手く対応し、白髪との新たな向き合い方を提案し始めた。これによって、ファッションやトレンド性からハイトーン・ブリーチを楽しむ若年層はもちろん、社会の現役世代のほとんどがブリーチを楽しんでいる。また、日本の美容師が、SNSなどを通してグローバルのトレンドやハイレベルなデザインに触れられるようになったことで、バランスのいいもの、美しいものを日々受容し、技術が洗練された。薬剤の進化も大きく、お客さまの「こうしたい」という要望にもかなり応えられるようになった。
WWD:白髪をぼかすハイライトや、グレイヘアーも注目されている。
勝尾代表:日本では白髪染めというカテゴリーが確立されていて、ある程度年齢を重ねたら、“とにかく染める”という画一的なカラーデザインになってしまっていた。だが最近はブリーチを用いることで、白髪のある人とない人との境目が取り払われつつある。デザインは若い人にしかできないというものから、大人世代もデザインの自由度が上がって、美容師の仕事の質も変化している。
“嫌な褪色”をケアする
新たな視点での
ブリーチケアに期待
WWD:ブリーチブームは続くだろうか。
勝尾:今ではあらゆる世代がブリーチを受け入れるようになった。髪の毛が明るい方が肌も明るく見え、ファッショナブルという意識が広がった。そんな明るくすることに抵抗がなくなった今、ブリーチへの小さな妨げになっているのは“嫌な褪色”。特に日本人の髪はブリーチをするとメラニンがむき出しになって褪色と同時にギラついてしまうことが多い。カラーシャンプーで色素を足すようなブームもあったが、カラーシャンプーはムラになったり、手触りが悪かったりする。それゆえに、日常的なケアとして使い続けることが難しいという側面もある。色素を補うカラーシャンプーとは異なる視点で、このギラつき=“嫌な褪色”に対応することができれば、よりブリーチを楽しみ、生涯ヘアカラーと付き合うことができるだろう。見た目をケアするという新たなブリーチケアが確立されることに期待している。
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