ゴールドウインが手掛ける「ザ・ノース・フェイス(THE NORTH FACE)」は、ランニングやトレーニングを軸とするアスレチックカテゴリーの旗艦店「ザ・ノース・フェイス スフィア(THE NORTH FACE SPHERE)」を東京・原宿に7月1日にオープンする。地下1階と地上1~6階で、地上1階がエントランス、地下1階と地上2〜3階が物販、4階がオフィス、5階がイベントスペース、6階がテラスだ。
物販では、アウトドアで培った機能性を生かしたアパレルとグッズをメンズ・ウィメンズともにそろえる。4階にはカスタムサービス“141CUSTOMS(ワンフォーワンカスタムズ)”のコーナーを常設。ジャケットやパンツなど特定のアイテムを対象に、ロゴや生地の色、身幅や股下などを自分好みにアレンジできる。アスレチックカテゴリーで同サービスを導入するのは初めてだ。店頭には、マラソンやトレイルランニング、日常的なファンラン、フィットネスなど、幅広いアクティビティに精通するスタッフが立つ。アイテム選びはもちろん、大会の情報提供やエントリーのサポート、トレーニングのアドバイスまでを行う。
持続可能性への意識も高く、全商品の87%を境配慮素材で構成する。不要な服を回収し、再資源化してアップサイクルしたアイテムなどがそろう。店舗設計では、柱や壁を薄くして建築全体に使う資源を削減。ほかにも、効率よく空調管理できる吹き抜け構造や、空気を効率的断熱や紫外線カットに優れたガラスを採用して、店舗の消費電力を抑える。
同社は1983年に「ザ・ノース・フェイス」を含めた複数ブランドを扱うかたちで初の直営店「ウェザーステーション」を原宿の竹下口にオープン。93年に明治通りに移転し、2000年から「ザ・ノース・フェイス」の屋号で営業するようになった。現在、原宿にはアウトドアの「マウンテン(MOUNTAIN)」、都市生活を意識した「スタンダード(STANDARD)」、女性向けの「マーチ(MARCH)」、子ども向けの「キッズ」、キャンプに特化した「オルター(ALTER)」の5店舗を構え、今回で6店舗となる。渡辺貴生ゴールドウイン社長は「原宿はさまざまなことを経験してきた場所。パンデミックを経て、再生へと向かう今、球体や循環を意味する“スフィア”と名付けて出店を決めた。カルチャーにたくさん触れられ、アスレチックも根付くこの街で、新しい気づきを得てもらいたい」と語った。