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H&M、2022年上半期は純利益が2倍以上に 定価販売の強化が奏功

 H&Mヘネス・アンド・マウリッツ(H&M HENNES & MAURITZ以下、H&M)の2021年12月~22年5月期(上半期)決算は、売上高が前年同期比19.7%増の1036億7000万スウェーデンクローナ(約1兆3477億円)、営業利益は約2倍(同99.9%増)の54億4600万スウェーデンクローナ(約707億円)、純利益は2倍以上(同129.7%増)の38億9900万スウェーデンクローナ(約506億円)と増収増益だった。

 ヘレナ・ヘルマーソン(Helena Helmersson)最高経営責任者は、業績が好調な要因として、定価での販売を強化し値引きを減らしたことや、実店舗への客足が大幅に増加したことを挙げた。ECも引き続き好調だったという。

 ニルス・ヴィンジ(Nils Vinge)=インベスターリレーションズ担当責任者は、コロナ禍の影響で発生したサプライチェーン上の問題は緩和しつつあり、原料の価格も安定してきているが、輸送費は引き続き注視が必要だと述べた。なお、同社は生産コストの上昇を相殺するため、先進国を中心に段階的に値上げをする予定だが、その時期や値上げ幅については両氏ともコメントしなかった。

 同社は販売網の最適化に取り組んでおり、22年は成長市場で94店をオープンし、欧州などの成熟市場では272店をクローズする予定のため、全体では178店減少する見込み。6月24日には「H&M」の上海旗艦店を閉店した。中国本土での1号店であり、中国で最大かつ世界でも2番目の大きさを誇るストアだったが、同社が新疆ウイグル自治区産のコットンを使用しないと宣言したことによる不買運動の影響を受けたと見られている。

 また、同社は6月29日から30億スウェーデンクローナ(約390億円)相当分の自社株買いを行うことを発表した。

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