ダイソン(DYSON)は最先端の毛髪化学の研究に特化した、ダイソン毛髪研究所を持つ。毛髪研究には1億ポンド(日本円換算で約163億円)以上を投資し、本国のイギリスをはじめ、シンガポールでもヘアケア施設のグローバルな展開を続けている。業界をリードする製品を開発し続けるためには、「エンジニアがスタイリングの真のプロフェッショナルから学び続けることがとても重要」という考えの元、しばしばプロの専門家たちとフォーカスセッションを行い、初期の設計に彼らの意見やフィードバックを得ている。
このダイソンの学ぶ姿勢と、そこから得られた日々のヘアケアに役立つ知識をシェアする場として、このほど2日間のトークセッションを開催。初日は、「イークリニック麻布」髙橋栄里院長と渡辺三津子ファッションジャーナリストが、2日目にはshucoヘアスタイリストと村上要「WWDJAPAN」編集長が登壇し、それぞれの専門分野から髪にまつわるトークを展開した。美しい髪をキープしヘアスタイリングを楽しむためにはまず、髪の構造を知り、ケアの基本を知ることの重要性が見えてきた。
ダイソンのヘアサイエンティスト、エンジニア、プロのスタイリストは、髪の構造から気流の力学までを研究し、熱的、機械的、化学的ダメージ、そしてそれらが髪の健康に与える影響の調査・研究を繰り返す。海外セレブなどを手掛けるヘアスタイリスト、ジェン・アトキン(Jen Atkin)などのグローバルスタイリングアンバサダーとともに、従来のヘアケアの概念にとらわれない新しいテクノロジーの開発プロセスにも取り組んでいる。
誕生秘話
ダイソンが、ヘアケア業界に参入したのは2016年。髪を科学的な知見から研究、理解し、アイコニックな形のドライヤーが誕生した。歴史を遡れば、ドライヤーは19世紀の終わりにヨーロッパで誕生したといわれる。日本では、1970年代に一気に認知が広まり、一般家庭に浸透したという。当時の日本はファッション誌の黎明期で、さまざまなヘアスタイルが紹介されたこともドライヤーの普及を後押しした。その頃から比較的形の変化が少なかったドライヤーにダイソンが革新的な変化をもたらした。その背景には、ダイソンの毛髪研究所がある。プロのヘアサイエンティストが髪の構造を研究しエンジニアと徹底的に協議を重ね、髪のダメージを最低限に抑え、髪が元々持つ艶を引き出すヘアケアツールを数多く生み出してきた。
医学的知見とファッション史から
ヘアケアを分析
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6月18日に開催されたトークセッションには、「イークリニック麻布」髙橋栄里院長(以下、髙橋院長)と渡辺三津子ファッションジャーナリスト(以下、渡辺氏)が登壇した。それぞれの専門分野から、健康な毛髪を保つための方法、60年代から現代に至るまでのファッショントレンドにフォーカスした内容で盛り上がった。髪の構造と髪を美しく保つためのポイントについて、髙橋院長は「髪の構造は外側から髪を保護するキューティクル、毛髪の大半を占めるコルテックス、毛髪の芯部でいまだ研究段階のメデュラの3層構造。美髪を保つためには、60度前後の熱で髪表面の熱ダメージ抑えながら素早く乾かすことが重要です。また、ヘアカラーやスタイリングを楽しむ上で、髪の土台となる頭皮を健やかに保つことが大切」と語った。髪は通常2年から6年間、生え変わることなく伸び続ける。そのため、ほんのわずかなダメージも時間の経緯と共に進行する。過度の熱で髪に負荷を与えることや化学薬品を使用することで、髪は衰弱し続け、スタイリングによるダメージを受けやすくなる。
ファッショントレンドの流れとヘアスタイルの関連性について渡辺氏は、「60年代フレンチシックの象徴であるアンナ・カリーナ(Anna Karina)やジェーン・バーキン(Jane Birkin)に代表される作り込みすぎないエフォートレスなスタイルの流行から、自然なヘアスタイルが定着した。現代のファッションアイコンの女性たちに目を向けると、重めでエアリー感のあるバングや柔らかいウェーブなどが多く、ファッション・ヘア共に“エアリー感”がキーワードになっているように感じる」と述べた。ファッションショーのバックステージでも「ダイソン」製品が取り入れられていることを目にしている渡辺氏は、「早く作業ができるという意味で、『ダイソン』製品はヘアを作る側・作られる側の負担を軽くすることができる。人気モデルは1日にいくつものブランドで秒刻みで着替えをするというような、カオスな現場ですから」と語った。
トレンドのヘアカラーと
ファッションの時代性
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トークセッション2回目は、ヘアスタイリストのshuco氏と村上要「WWDJAPAN」編集長(以下、村上編集長)が登壇し、正しいヘアケアの方法やトレンドのヘアカラーについて対談。ダメージを抑えながらヘアカラーを楽しむ方法や、これからのファッション・ヘアトレンド事情を時代の空気感を交えて語った。
“髪のパサつき”や“艶がない”ことに悩んでいる人が45%を占める一方で、ヘアカラーをしている人は47%と、髪の悩みを抱えながらもおしゃれを楽しみたい人が多いという。(19年、ダイソン調べ)。「髪は濡れている状態が最もデリケートで、キューティクルの開きやうねりを引き起こしてしまう。入浴時は最後に洗髪したり、うねりが気になる前髪などのパーツを上から下に向かって乾かしたりがおすすめ」と話すshuco氏に対し、村上編集長は「1年半くらいハイトーンカラーを楽しんでいるが、ドライヤーでしっかり乾かすと褪色スピードを若干抑えられる気がして、ヘアケアの重要性を感じている」と語った。続いて村上編集長は、空前のヘアカラーブームについてピックアップ。「最近では老若男女、ファッションとしてヘアカラーを取り入れたり、白髪ぼかしでカラーを楽しんだりする人も増えている印象。カラーもオレンジ、ピンクなど肌映えする暖色系にトレンドが移っているように感じる」と話した。一方、shuco氏は「毛髪診断士の立場からすると、ヘアカラーは髪にとってはダメージしかない」と前置きした上で、「少しでもカラーの頻度を抑えるために、熱ダメージを与えすぎない、きちんと乾かすことはヘアカラーを楽しむ上で重要」と笑顔で回答した。ファッションの最前線に身を置く2人が肌で感じる、きちんと髪をケアした上で楽しめるファッションの可能性や、注目のトレンド、そして6月15日にリニューアル発売を果たした“ダイソン エアラップ(Dyson Airwrap™マルチスタイラ-)”の魅力について熱いトークセッションとなった。
ダイソンお客様相談室
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