中国繊維大手の山東如意科技集団(SHANDONG RUYI GROUP以下、山東如意)は、傘下の米ライクラ(LYCRA)を買収した際の借り入れが債務不履行に陥ったことを受けて、ライクラを債権者らに売却した。取引額は明らかにされていない。米「WWD」が山東如意にコメントを求めたが、回答は得られなかった。
ライクラはスパンデックス繊維「ライクラ」、吸汗速乾繊維「クールマックス(COOLMAX)」、ストレッチ繊維「T-400」、高機能中綿素材「サーモライト(THERMOLITE)」などを製造。特にスポーツウエアやインナーウエアでは高い世界シェアを誇っている。
山東如意は2019年1月に26億ドル(約3510億円)でライクラを買収したが、その際に借り入れたおよそ10億ドル(約1350億円)のうち、4億ドル(約540億円)の返済が滞っていた。22年2月に債務不履行となったため、法的手続きが取られていた。山東如意がライクラ社買収時に、約200億円(弊紙推定)を出資し、販売面でパートナーシップを結ぶ伊藤忠商事は、「事実関係をいま確認している。ライクラ社のビジネス自体は堅調に推移しており、今後もその点でのパートナーシップに変更はない」とコメントしている。
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