「WWDJAPAN」のソーシャルエディターは毎日、TwitterやFacebook、Instagram、そしてTikTokをパトロールして、バズった投稿や炎上、注目のトレンドをキャッチしている。この連載では、ソーシャルエディターが気になるSNSトレンドを投げかけ、業界をパトロールする記者とディスカッション。業界を動かす“かもしれない”SNSトレンドの影響力や、投稿がバズったり炎上してしまったりに至った背景を探る。今、SNSでは何が起こっているのか?そして、どう向き合うべきなのか?日々のコミュニケーションのヒントにしたい。
今回は、数年来業界を悩ませる「男性に響くメンズ・インフルエンサー」問題について。
ソーシャルエディター津田:最近、俳優でもモデルでもない、メンズのインフルエンサーの存在が目立っています。女性のインフルエンサーは昔から存在して影響力も強い印象ですが、メンズ・インフルエンサーの台頭はここ2~3年の出来事です。
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それに伴い「ヒステリックグラマー(HYSTERIC GLAMOUR)」のルックモデルにコムドットのやまとさんが起用されたり、ブランドのイベントでもYAMATOさんや大平修蔵さんなどを頻繁に見かけるようになりました。つい最近の「フェンダーチェ(FENDACE)」のイベントでも、名だたる来場者の中にコムドットのメンバーがいらっしゃり、「このメンバーの中にいるのがすごい!」とSNSでも大きな反響を呼んでいました。
以上のように最近はSNS発のメンズ・インフルエンサーの台頭が目立つように思います。反面、SNSで有名になった故に世代別で認知度にムラがあるなど、人によっては「誰?」となってしまうことも少なくないと思うのですが、SNS発のメンズ・インフルエンサーのファッション業界への進出は大いに「アリ派」ですが、村上さんはどうですか?
記者村上:「男性が反応する、メンズ・インフルエンサーは誰なの?」問題は、ここ4、5年のメンズ業界における最大の懸案事項です。ブランドの多くはまだまだ「女性が反応する、メンズ・インフルエンサー」を起用しがち。だから「実売に繋がらない」と頭を抱えています。「男性が反応する、メンズ・インフルエンサーは誰ですか?」は、リアルに100回くらい聞かれているけれど(笑)、ぶっちゃけ正解は「ビームスのスタッフか、高木琢也さんを筆頭とするサロンスタイリストでは?」と思っています。
PHOTO:MAYUMI HOSOKURA
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でも、ファッション業界はまだまだサロンスタイリストの発信者としての価値を見いだせていない気がします。だから俳優でもモデルでもないインフルエンサーが、今だに現れては消える、が続いているのかな?と。ただ僕も、ファッション業界の門戸を広げるには、新しい人が現れるべきだと思います。
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この前の「ディーゼル(DIESEL)」なんか、知らないユーチューバーやティックトッカーだらけだったけれど、正直ワクワクしました(笑)。
津田:「ディーゼル」のショーは凄かったですね!YAMATOさんや大平修蔵さんのほか、YouTuberの中町兄妹やラッパーのAwichさん、LEXさんら肩書き関係なく、さまざまな職業の人が大集合でした。YouTuberやアーティストにもファッションアイコンになった方は多いので、もはや肩書きを意識したり記したりする考えは古いかもしれないですね。モデル/タレント/俳優/アーティストのように、プロフィールに「/」が入る人を「スラッシュホルダー」なんて呼ぶのはどうでしょう(笑)。
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