「グッチ(GUCCI)」がメインスポンサーを務める写真展「浅間国際フォトフェスティバル 2022 PHOTO MIYOTA」が、長野・御代田町の複合施設モップ(MMoP)で9月4日まで開催している。入場は無料で、敷地奥のヴィヴィアン・サッセン(Viviane Sassen)と石内都の作品を展示するスペースのみ有料(500円税込、以下同)だ。同展は2018年に立ち上がり、新型コロナウイルスの影響で20年と21年は規模を縮小しての実施を経て、御代田町では2年ぶり、3回目の開催となる。今後はさらに規模を拡大していきたいという。
場内には、今回のテーマである“Mirrors&Windows(鏡と窓)”を表現した20人の写真家の作品を展示する。また展示スペース内に新たにオープンする御代田写真美術館には、アート写真専門誌「IMA」がキュレーションした7人の日本人写真家が、「グッチ」をまとった男性を同展のために撮り下ろした作品を展示する。それぞれが“新しい時代のジェントルマン”をテーマに、写真家の森山大道は「グッチ」グローバルブランドアンバサダーの俳優・志尊淳を、木村和平は俳優の井浦新を、小林健太は建築家の石上純也を、沢渡朔は作家の吉田修一を、野村佐紀子はミュージシャン・俳優の金子ノブアキを、細倉真弓は森岡書店の森岡督行代表を、水谷吉法は左官職人の久住有生を撮影している。自然光が差す入り口近くには、木もれ日を浴びる井浦のポートレートを飾るなど、作品に合わせた展示方法で鑑賞者を展示空間に没入させる空間演出だ。
御代田写真美術館で発表した7組の作品は、写真集「NEW GENTLEMAN」として「IMA オンライン」で8月10日に発売する。価格は3万3000円で、300冊限定。8月23〜28日には、森岡書店の銀座店で同写真集を販売する。またグッチ六本木 メンズショップでは、森山が志尊を撮り下ろした作品に焦点を当てた写真展を7月28日から9月4日まで開催する。
「浅間国際フォトフェスティバル 2022 PHOTO MIYOTA」ではほかにも写真を使ったさまざまな表現を見ることができる。ウクライナ出身のイェレナ・ヤムチェック(Yelena Yemchunk)が母国オデッサで14〜19年に撮影した若者のポートレートは、「若者が早く家に戻れますように」という願いを込めて小屋の中に作品を展示した。第46回「木村伊兵衛写真賞」を受賞した吉田志穂は、浅間山周辺をモチーフに撮影した巨大な写真の向こうから、本物の浅間山が透けて見える大胆な表現だ。「グッチ」は同展のメインスポンサーを務めて現代アーティストをたたえると共に、ブランドのコアバリューであるクリエイティビティとイマジネーションを表現している。
■浅間国際フォトフェスティバル2022 PHOTO MIYOTA
会期:〜9月4日
場所:モップ
住所:長野県北佐久郡御代田町大字馬瀬口1794-1
時間:10:00〜17:00(最終入場16:30)
入場料:一部有料(敷地奥のヴィヴィアン・サッセンと石内都の展示スペースのみ500円)