美容室向け化粧品メーカーのミルボンの三重県にある基幹工場、ゆめが丘工場がRSPOサプライチェーン認証を取得した。RSPOは、持続可能なパーム油の生産・利用を目指す国際的な認証制度である「持続可能なパーム油のための円卓会議(RSPO)」のことで、サプライチェーン認証(SC認証)は製造・加工・流通過程における認証制度で、認証パーム油(Certified Palm Oil)を使用して作られた製品を取り扱う各工程でSC認証の要求事項を満たしていることを認証する制度だ。
ミルボンは持続可能な社会の実現に向け、「美しさを通じた心の豊かさの実現」や「再生・循環型の生産・消費活動」など、重要視する5つの課題を掲げ取り組みを進めている。その1つである生産・消費活動の分野において、2030年までに同社製品においてRSPO認証パーム油の採用率100%を目標としている。
パーム油は東南アジアなどを中心に生産されるアブラヤシから採取され、世界中で食品や化粧品、バイオマス燃料などさまざまな用途に使用されている。一方で、アブラヤシ農園の拡大により、熱帯林が破壊されるなどの環境問題や、生産国の農園労働者への深刻な人権問題も指摘されている。このような中で、ミルボンは19年からRSPOに加盟し、20年には持続可能なパーム油のための日本ネットワークであるJaSPON(Japan Sustainable Palm Oil Network)にも参画。持続可能なパーム油の調達に取り組んでいる。