「ナイキ(NIKE)」は、2020年に北米などで販売した初のマタニティーコレクション“ナイキ (M)”を、8月9日から日本の一部の「ナイキ」取り扱い店舗と公式EC、公式アプリで販売する。妊娠中や出産後の女性のニーズに沿って開発した同コレクションでは、スポーツブラ(6050円税込、以下同)とタンクトップ(5500円)、ショーツ(4950円)、レギンス(6600円)、Tシャツ(4070円)、プルオーバー(1万230円)の6型をそろえる。カラーはブラックとパープルの2色。
開発過程では、15万以上のボディスキャンデータをもとに、妊娠中の体の変化やニーズを分析し、30人以上の妊娠中または産後の女性アスリートらからのフィードバックをデザインに反映した。カーメン・ゾルマン(Carmen Zolman)=ナイキ イノベーション アパレル デザイン ヴァイスプレジデントは、「妊娠中に経験する体の変化は一人ひとり違うため、インクルーシブなデザインを実践した。一般女性からアスリートまでの声を聞き、どんな運動習慣にも対応できるように設計している」と説明する。
ショーツとレギンスはウエストバンドを高めに配置して、腹部全体をカバーしたり、折り返したりして着用できる。ブラは、アンダーバストの部分をリブ仕様にすることで伸縮性とサポート性を両立させた。分離式のレイヤーで、着用中に授乳しやすいデザインも特徴だ。生地にもこだわっており、授乳期の湿気を調整する特殊な素材で、母乳がもれても目立たせない機能も持つ。「そのほかにも例えば、妊娠期間中は肌がかゆくなるという声が多く挙がった。そこで、全ての生地で敏感な肌を刺激しないようにソフトなタッチを追求した。また、適度なサポート力を維持しつつ、4方向に伸縮するストレッチ素材を用いて、体が大きく変化する妊娠前後の期間にワンサイズで対応できるよう工夫した」という。
ゾルマンは、「妊娠・出産を機にスポーツを諦める女性たちが多くいるが、妊娠前後の期間こそスポーツを通して健康でいることが大切だ。私自身も妊娠期間に、最適なワークアウトウエアを見つけるのに苦労した。同コレクションは、母親たちが自由でスタイリッシュに体を動かせるように設計した。女性が人生のどのステージにおいてもスポーツをはじめ、続けられるように、包摂的でスタイリッシュかつ機能性に優れたプロダクト作りを続けたい」と話した。