最近、中国市場からインディテックス(INDITEX)傘下の「ベルシュカ(BERSHKA)」「プル&ベアー(PULL & BEAR)」「ストラディバリウス(STRADIVARIUS)」や、「アメリカンイーグル アウトフィッターズ(AMERICAN EAGLE OUTFITTERS)」が撤退を発表した。コロナ禍の影響もあるが、中国のアパレルメーカーが中国人の好みや体形に合った商品作りや低価格を武器に、地方都市を中心に売り上げを伸ばし、競争力が上がっていることも理由の一つだろう。ここでは中国の市場調査会社、中商情報網のリポートによる、2021年の売上高ベースでの中国アパレル企業トップ10の情報をまとめて紹介する。
広大な中国本土では、内陸部と沿岸部の生活レベルが大きく異なることから、都市のレベルを示す区分(1~5線)がある。新1線都市(1.5線都市)という中階級があるため、実際には6段階で分けられているが、これは人口や生活レベル、都市の機能性、商業施設の充実度、将来性などの項目から算出されて毎年ランクが上下する。
中国の第一財経と新一線都市研究所が発表した「2021年都市の商業的魅力ランキング」によれば、1線都市には上海、北京、深圳、広州の4都市、新1線都市には成都、杭州、重慶、西安、蘇州、武漢などの15都市、2線都市には合肥、昆明、厦門、済南などの30都市が選ばれている。内陸の農村地帯に多い3線都市以下の都市はまとめて「下沈市場(シャアチェンシーチャン)」と呼ばれ、日本ではなじみのない場所がほとんどだ。しかし、人口の多さと可処分所得の拡大によって近年の注目市場となっており、中国のアパレル企業はそうした地域で業績を伸ばしているケースが多い。
1位:ハイラン・ホーム(HAILAN HOME)
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