夏の定番アイテムTシャツですが、手抜きに見せないためには、スタイリングにひとひねりが不可欠。見た目がキャッチーなTシャツを選ぶほか、サイズや色、レイヤードなどのアレンジがTシャツ姿のグレードアップに役立ちます。着こなしのレパートリーを増やして、夏の暑い日々を乗り切っていきましょう。
モデルや女優として活躍する内田理央さんが手掛ける「偏愛倶楽部」と、「オールモストブラック(ALMOSTBLACK)」の中嶋峻太さんがコラボレーションしたTシャツは、春画がテーマというスリリングなデザイン。内田さんが偏愛するものをファッションに落とし込んだプロジェクト第1弾で、アート要素が高いモチーフは主張が十分。ふともも部分をカットオフしたデニムパンツで、さらにインパクトを強めました。
オーバーサイズでボリュームを味方に付ける
オーバーサイズのロングTシャツは、ミニ丈ワンピースとしても活用できます。1枚目の写真は、「アウラ アイラ(AULA AILA)」のネオンイエローTシャツにふんわりシルエットのロングスカートを合わせた、“ボリューム×ボリューム”の装い。ゆるっとしたリラックス感が心地良さげで、ほどよいストリート感もまとえます。ジューシーな色を組み合わせたカラーブロッキングは、フェスにもぴったりです。
ルーズに見えがちなオーバーサイズTシャツも、落ち着いた配色を選べばシックに着こなせます。2枚目の写真「タクター(TACTOR)」は、白のオーバーサイズTシャツにシルバーの箔ディテールを添えて、上品に格上げ。ストライプのロングティアードスカートともマッチしています。“ロング×ロング”のコーディネートで落ち感を強め、体に張り付かないゆったりしたフォルムが華奢に見える効果も引き出しています。
カラートーンをそろえてクリーンなムード
Tシャツは1枚で着るとさびしく映ることがありますが、カラートーンを全体でそろえれば、きれいめに仕上がります。1枚目の「ピージージー(PGG)」の写真は、黒Tシャツにネイビーのジャンパースカートを合わせました。シックな色合いがなじみ、大人度アップ。足元も黒ソックスと黒スニーカーで統一して、スクールガール風の雰囲気をミックスしました。
近い色で合わせる“トーン・オン・トーン”は、Tシャツ姿を平凡に見せないテクニックとして効果的です。2枚目の写真「ディガウェル(DIGAWEL)」は、ワイン色のTシャツにサーモンピンクのパンツという、上下暖色系カラーのコンビネーション。Tシャツの裾をウエストインして、ルーズさを封じ込めました。白スニーカーでクリーンな印象も添えています。
万能な白Tを生かしたレイヤードで立体感をプラス
Tシャツスタイルの物足りなさは、レイヤードでも解決できます。最もベーシックな白Tシャツも、「ナナミカ(NANAMICA)」のように上から別のトップスを重ねれば、サマーレイヤードに様変わり。ブルーの襟付きシャツの正面を全開にして、白Tの爽やかさをうまく引き出しました。ボタンを留めていないシャツが程よい動きを生んで、立体感も生まれています。
Tシャツの上からプルオーバーを着るレイヤードは、裾丈をずらすのがポイントです。下に着るTシャツを着丈の長いタイプにすれば、上から重ねたプルオーバーの裾下からTシャツがのぞいて、きれいなレイヤードに仕上がります。2枚目の写真「ヤシキ(YASHIKI)」では、白Tシャツの上にサマーニットを重ねました。Tシャツの裾だけをチラ見せして、色のコントラストを際立たせています。首元にはスカーフを巻き、立体感をさらに高めています。
オーバーサイズでボリュームを楽しむ、同系色でまとめる、レイヤードで立体感を出す——これらのテクニックを使えば、Tシャツ姿がプレイフルな見え具合に仕上がります。色や柄の組み合わせ次第でバリエーションをいくらでも増やせるので、手持ちのアイテムでぜひお試しあれ。