「WWDJAPAN」のソーシャルエディターは毎日、TwitterやFacebook、Instagram、そしてTikTokをパトロールして、バズった投稿や注目のトレンドをキャッチしている。 この連載では、ソーシャルエディターが気になるSNSトレンドを投げかけ、業界をパトロールする記者とディスカッション。業界を動かす“かもしれない”SNSトレンドの影響力や、投稿がバズる背景を探る。今、SNSでは何が起こっているのか?そして、どう向き合うべきなのか?日々のコミュニケーションのヒントにしたい。
今回は、「知らないことを、知る」ことができると、反応は全然変わるかもしれない、という話。
> アルビオンからスキンケアシリーズ“フラルネ”誕生 「“フラルネ”は“エクサージュ”の延長線上ではない全く新しいシリーズ」
> 齋藤薫のビューティ業界へのオピニオン アルビオン “エクサージュ”生産中止?!“フラルネ”誕生の衝撃をどう読むか?
記者村上:ビューティの世界では最近、アルビオンが「エクサージュ(EXAGE)」をやめて「フラルネ(FLARUNE)」を立ち上げました。「エクサージュ」終了の一報が先行したから、ツイッターでは「難民確定」的な後ろ向きなニュアンスのツイートがあったけれど、僕自身はアルビオンという会社のブランドラインナップにおける多様性とか、既存品では獲得できていない人たちへのリーチという挑戦の意味でとっても前向きなニュースだと感じました。このニュースを「『エクサージュ』の終了」という点のニュースとして捉えるか、「『エクサージュ』を終えるアルビオンの新基軸」という線で捉えるかで、印象はずいぶん変わります。ネガティブなツイートを見かけるたびに思うのは、「知らないことを、知る」ことができたら、もうちょっと違った反応、謙虚な反応ができたのかもしれないな、ってこと。メディアとして、そんな「知らなかったことを、知る」のお手伝いができたら嬉しいですね。今回のメルマガも、その一助になればと願っています。
ソーシャルエディター浅野:先日公開された「ヴォーグ ガール(VOGUE GIRL)」と「シャネル(CHANEL)」のタイアップ企画では、ユーチューバーのコムドットのメンバーが起用されたことで、SNSを中心に議論がなされました。Twitterでは「シャネル」とコムドットのイメージの乖離に関する言及が多く、注目を浴びるユーチューバーの中には良くないイメージを持たれてしまう人もいるせいか騒ぎとなり、一時はトレンド入りしたり、企画の主旨とは異なる点に飛び火したりしました。
少し前には「イヴ・サンローラン(YVES SAINT LAURENT)」もコムドットのヤマトをプロモーションに起用したら、同様の反応が起きました。 やはり「イメージと合わない」という意見が多かったように思います。 ブランドを長らく愛するファンにとっては、若いファン層を持つユーチューバーの起用に「突然、どうしたの?」という印象を抱く方もいたのでしょう。 もちろんそういった気持ちもわかりますが、今回はフレグランス“チャンス(CHANCE)”とかけた人選で、新たな挑戦として面白いと思いました。村上さんはどう見ましたか?
記者村上:タイアップ記事の冒頭にある「自分たちの手で“チャンス”を掴みに行くその姿は、フレグランスの世界に革命をもたらしたガブリエル シャネルの姿と重なる部分も」の一文に「なるほど」と思った、というのが本当に正直な印象でした。と言いながら、実はコムドットのYouTubeはちゃんと見たことがなくって(笑)、慌てて数本見てみました。たしかに「フザけてみました」的なコンテンツは多いけれど、“炎上系”とは違いますよね?やっぱり記事にある通り、 コムドットのYouTubeは「オリジナリティあふれるアプローチ」なんだと思います。
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