主要百貨店5社の2022年7月度業績は、おしなべて1〜2割程度の増収だった。引き続き旺盛な高額品消費(ラグジュアリーブランドや時計、飽食など)に加え、気温の上昇や春夏物のクリアランスセールなどにより、衣料品も好調に推移した。
前年同月と比較した売上高は、三越伊勢丹が22.2%増(19年同月比では1.1%増)、高島屋が11.1%増(同6.8%減)、そごう・西武が13.9%増(同4.1%減)、大丸松坂屋百貨店が13.8%増(同10.2%減)、阪急阪神百貨店が10.2%増(同6.1%減)。
中旬以降は新型コロナウイルスの感染急拡大で客数に減少傾向が見られた。阪急阪神百貨店は「月の中ごろまでは業績が(前年比で)2ケタ増程度で推移していたが、それ以降は失速した」(同社広報)。三越伊勢丹も「都心や地方などエリアに関わらず、全国的に来店客が減少傾向にある」という。
衣料品は、セール品と秋冬の正価品が併せて売れた。三越伊勢丹の伊勢丹新宿本店は、婦人服が前年同月比42.5%増、19年同月12.5%増。ブラウス・カットソーなど夏物が好調だっただけでなく、「今後の旅行など外出を意識した秋物のワンピースなども売れた」(同社広報)。高島屋の婦人服の正価品は、前年同月比で2割弱伸長した。そごう・西武も衣料品カテゴリーが前年同月比約2割増だった。