ワコールホールディングス(HD)の2022年4〜6月期連結業績(国際会計基準)は、売上高に相当する売上収益が前年同期比15.5%増の490億円、営業利益が同0.5%増の24億円、純利益が同47.8%増の24億円だった。
国内ワコール事業は同19%増の245億円。約2割の増収を確保したものの、実店舗への客の戻りは弱く、コロナ前の水準には届いていない。また中国・上海のロックダウンや、昨年後半に3カ月間の操業停止を余儀なくされたベトナム工場の正常化の遅れによる納期遅れも足を引っ張った。
ブランド別では高級ゾーンの「ユエ」や「サルート」の動きは良かったものの、ボリュームゾーンの「ワコール」や「ウィング」の回復は鈍かった。デジタルと実店舗を効果的につなぐCX(顧客体験)戦略が奏功して既存会員の購買が堅調に推移する一方、非会員の新規顧客の伸び悩みが課題になっている。