刃物メーカーの貝印は10日、自社で立ち上げたデザインコンテスト「カイ ハット&ヘッドピース コンペティション(KAI Hat & Head-piece Competition)」の優秀賞15作品を東京都内で発表し、会場には審査員としてハット&ヘッドピースデザイナーの日爪ノブキと、特別審査員としてプロスケートボーダーの四十住さくら選手、帽子メーカー栗原の栗原亮社長が登壇した。スペシャルサポーターの冨永愛はリモートで参加した。
イベントは8月10日“ハットの日”に合わせて実施し、優秀賞と共に四十住選手が選んだ四十住賞も発表した。四十住選手は「どれもきれいで素敵だったので、びっくりした。選ぶのに迷った」といい、原美幸の作品“BLUE”に賞を贈った。帽子については「外で滑るので常にかぶっており、フィット感を大切にしている」と述べ、理想の帽子については「絶対にけがしない帽子」というアイデアを披露した。
優秀賞に選ばれた15人の受賞者は作品を実際に制作し、11月8日の“いい刃の日”に開催するイベントで展示する。そこで選ばれた最優秀賞の受賞者にはパリへの研修旅行が贈呈され、さらに栗原、貝印と協業して帽子をデザインし、限定販売する権利が得られる。日爪は「帽子デザインの深さを改めて感じた。デザイン画から実物になったときの驚きが楽しみ」と期待する。
冨永も「どのデザイン画も見ていて夢が広がった」とし、栗原社長も「どれも環境に配慮し、かつ独創的だった。帽子専業メーカーとして可能性を感じた」と続けた。貝印の遠藤浩彰社長兼COOは「初開催でどんな反響があるのか不安だったが、たくさんの応募があり、独創的なデザインばかりだった。11月に実物を見られるのが楽しみ」と話した。なお、貝印と日爪は現在“世界最高峰の縫製ハサミ”を共同開発中で、年内の発表を目指している。