「WWDJAPAN」7月25日号付録「WWDBEAUTY」では、2021年1〜12月の売り上げに基づく「世界のビューティ企業TOP100」を特集した。米「WWD」が発行する「BEAUTY INC」の同特集に準じたランキングを発表するとともに、各企業の動向をレポートする。ここでは、引き続きトップを走るロレアル(L’OREAL)やユニリーバ(UNILEVER)、エスティ ローダー(ESTEE LAUDER)をはじめ、1から10位までの企業を紹介する。上位に定着する企業のほか、高い成長率を示したLVMH モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON)、シャネル(CHANEL LTD.)、コティ(COTY INC.)にも注目だ。
【1位】L’OREAL
ロレアル
ロレアル(L’OREAL)は、就任1年目のニコラ・イエロニムス(Nicolas Hieronimus)最高経営責任者(CEO)が 「グランドスラム」と表現したように、全ての地域、部門、カテゴリーで利益を上げ、 ビューティ市場全体の2倍の速さで成長したと発表した。米国および北アジア、特に中国市場の好調とラグジュアリー部門の成長が大きな原動力となった。欧州では大きな市場シェアを獲得し、売上高はコロナ禍前の水準に回復した。
リュクス事業部は、フレグランスが特に好調で、北アジアでシェアを拡大し、欧州でも好調に推移した。北米では、流通を再構築し売り上げが再び加速し始めた。全てのカテゴリーでシェアを拡大し、フレグランスでは「イヴ・サンローラン(YVES SAINT LAURET)」の“リブレ”などの人気ライン、また「ミュグレー(MUGLER)」の“エイリアン ゴッデス”や「プラダ(PRADA)」の“ルナロッサ オーシャン”といった新製品が貢献した。スキンケアはウルトラプレミアムラインの“ランコム アプソリュ”や、「ヘレナ ルビンスタイン(HERENA RUBINSTEIN)」、「キールズ(KIEHL’S)」の革新的エイジングケア製品“DS RTN リニューイング セラム”などがけん引。メイクアップでは、「ランコム(LANCOME)」と「シュウ ウエムラ(SHU UEMURA)」が好調だった。
コンシューマー プロダクツ事業部はメイクアップが好調で、米国およびインド、ブラジル、メキシコ、インドネシアなどの市場に勢いがあった。全地域、特に新興市場の成長はeコマースの貢献が大きい。「メイベリン ニューヨーク(MAYBELLINE NEW YORK)」で最も成功した新製品のマスカラ“スカイハイ”のほか、ヘアケア製品のプレミアムイノベーションも成功した。「ロレアル パリ(L’OREAL PARIS)」は年間売上高が60億ユーロ(約7800億円)を突破し、世界No.1のビューティブランドとしての地位を強固にした。
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