REPORT
着物にインスパイアされ、凛とした女性を表現
「スリーワン フィリップ リム(3.1 PHILLIP LIM)」のデザイナー、フィリップ・リムは、ここ数シーズン、メンズコレクション同様に日本のカルチャーに影響を受けているようだ。以前来日した際に、”日本料理店の板前の所作や白い割烹着がとてもクールだと感じた”とコメントしていたのを思い出す。今シーズンは着物の羽織のようなローブ型ドレスを多数用意。ダウンジャケットも羽織のような“あわせ”のあるデザインだ。ニットはウエストを太い帯で巻いたように見える編地で、裾はパネル状になっており、歩くたびに揺れる。パンツはセンタープレスで太ももあたりがゆったりとしたボリュームがあり、裾に向かってテーパードになるシルエットがメーンだ。
今シーズンのテーマは、「自分の価値観で生きる人生というマインドセット」だ。テーラードのチェックのジャケットやパンツは、現代を生きる強くてしなやかな女性を連想させる。時に肘をカットオフしたミリタリーコートや、デザインとして施されたファスナー使いなどの凝ったディテールも。ベルベットやウールの素材にラメの装飾やイチョウの葉の形をしたスパンコールの装飾を施すなど、強さだけではなく華やかさをプラスした。