撮影や取材を行う時に出演者やスタッフにお弁当として提供される“ロケ弁“。その日のモチベーションをさらに高めてくれて、ハードな現場でもおいしくエネルギー補給ができる賜物だ。ここ数年のテイクアウト需要の高まりで、お弁当を購入する機会が増えた人も多いはず。
日本のサンドイッチ文化は、特別である。ワンハンドで食べられる食事としては、おにぎりと同じくらい浸透しており、時代が変わるにつれて新たな個性が生まれている。今回は、ファッション業界人のお腹を満たすサンドイッチ5種類を紹介。写真を撮りたくなる美しいビジュアルだけでなく、各店こだわりの作り方にも注目だ。
【禁断果実】素材の魅力を最大限に引き出すフルーツサンド
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SNSで今話題のフルーツサンドといえば、トレンドフードでにぎわう中目黒の「禁断果実」だ。アパレル出身の篠崎光希さんが有名フルーツサンド店で修行し、独立した話題の店でもある。その日販売する80個のフルーツサンドは朝6時から2時間以上かけて、若いスタッフが職人のように黙々と作る。主役のフレッシュフルーツと、フルーツサンドのためのふんわりとしたパン、くどくない甘さのホイップクリーム――ひと口食べた時の印象と、時間を置いてもキープするおいしさを考え、味や食感、弾力の全てのバランスを計算し尽くしている。そこには“話題のサンドイッチ”というブームだけにとどまらない人気の秘密がある。
住所:東京都目黒区上目黒1-11-1
電話:080-2349-8056
時間:8:00〜18:00
定休日:不定休
【マモカフェ】ワンプレート料理のような個性派サンドイッチ
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料理好きの藤田真由美さんとコーヒー好きの堀口隆司さんの夫婦が切り盛りする「マモカフェ(MAMO CAFE)」。もともとカフェを主体に運営していたが、コロナ禍の補填として始めたケータリングが口コミで広まり、ファッション業界でも注文が集まるようになる。「お店で出来立てを食べてもらうことにこだわっていた」真由美さんだったが、時間が経ってもおいしいと思ってもらえることに喜びを見つけたという。メインとサラダ、パンのワンプレートの料理をコンセプトにしたサンドイッチは、シンプルな味付けと具材の種類、ボリュームに定評がある。さらに、コーヒーとのペアリングを考えた個性的な一品が並ぶのも、同店ならではの魅力だ。
住所:東京都目黒区緑が丘2-4-5
電話:03-6314-6919
時間:12:00~16:00
定休日:月曜日(臨時休業の場合あり)
【銀座梅林】受け継がれて愛される老舗トンカツ店のカツサンド
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食べる人の胃袋を一瞬でつかむと言われる「銀座梅林」の“ヒレカツサンド”は、エディターやフォトグラファーに多くのファンがいる。1927年(昭和2年)にとんかつ専門店としてオープンした同店は、日本の食文化を代表するトンカツにアレンジを重ね、進化させてきた。その一つが秘伝のソース。薬剤師だったという創業者の代から、味にもとろみにもこだわり、カツの味を引き立てている。「初代の祖父から、看板のトンカツだけにこだわりすぎることなく、ソースや揚げ油、米、付け合わせなどカツに合うものを考えてきた」と3代目の澁谷昌也さん。食の激戦区、銀座で受け継がれる味は唯一無二だ。
住所:東京都中央区銀座7-8-1 銀座梅林ビル地下1階
電話:03-3571-0350
時間:11:30~20:45(L.O.)
定休日:年中無休(1月1日を除く)