2014年はスニーカー旋風が巻き起こった年だった。ラグジュアリーブランドから広がったスポーツトレンドの隆盛や「セリーヌ」によるスリッポン人気、当時の若者が夢中になっていた90’sブームなど、さまざまなジャンルでスニーカーのブーム化を押し上げた。
そこで、シューズ販売店最大手のABCマートに「2014年にどんなスニーカーが売れたのか?」を調査。同社は、スニーカーブームと韓国を中心とした海外戦略がけん引するかたちで、2015年2月期売上高を約2130億円、純利益を412億円と過去最高値を予想し、業界首位をひた走る。同社の東前幸治・広報担当は「15年もトレンド継続は続くと踏んでおり、ウイメンズやシニアを始めまだまだ市場は拡大する」と予想している。
第1位 スリッポン/ヴァンズ
ABCマートでは通常、週間で1000足以上売れたシリーズがあれば大ヒットと認識している中、“単色”だけで6000足以上を売り上げた。夏場はさらに爆発的に売れ、ブランド全体としても前年比売り上げ140%以上を記録。特に人気のカラーは白だった
第2位 スタンスミス/アディダス
14年1月、2年ぶりに復刻したスタンスミスも、スニーカーブームの人気を支えた。こちらも単色で週間に2000足以上を売り上げた。数々のブランドとのコラボレーションも話題となり、「ラフシモンズ」や「ネイバーフッド」、ドーバー ストリート マーケットなど、リローンチ後だけで10ブランドとのコラボモデルを発売している。ABCマート限定のモデルも堅調だった
第3位 エアマックス、エアジョーダン、フライニット/ナイキ
ナイキは、エアマックス、エアジョーダンが根強い。クラシック系ではインターナショナリストも売れた。パフォーマンスシューズの「フライニット」シリーズは、インバウンド需要による効果が大きかった。ABCマートの都市型店舗では、「肌感だが、5割強が中国や東南アジアなど海外からの顧客という日もあった。価格の高い『フライニット』を含め顧客単価で5~6万円くらい購入する人もいた」東前・広報担当