ファッション

「マーク ジェイコブス」2016-17年秋冬ニューヨーク・コレクション

REPORT

全てが超ド級のビッグサイズ! レディー・ガガがモデルとして登場

ニューヨーク・ファッション・ウイークの最終日、フィナーレを飾ったのが「マーク ジェイコブス」だ。最後を締めくくるにふさわしいコレクションに大きな拍手が送られた。真っ白な床に真っ白な壁。いつも凝った舞台を用意するマークだが、今シーズンはシンプルだ。18時スタートのショーは1分も遅れることなく、反響音のような音とともに静かにスタートした。

全てのサイズがビッグサイズだ。プラットフォームブーツは、ヒールが30センチもあろうかというくらいの高さ。パーカのフーデッドは通常の3倍もある大きさだ。コレクション全体は黒を中心としたダークな世界観。黒鳥の羽根やスパンコール、ポルカドットやかぎ編みで編んだようなレース、きらきらと光るサークル型の飾りが、大きなバルーンスカートやドレス、ジャケットにふんだんにあしらわれている。身体全体を覆い尽くすような大きな黒いマントや、顔よりも大きいボウタイブラウス、腕の倍くらいもある袖の長いトップス、歩くたびに大きく揺れるストリングスは、今シーズンのトレンドをさらにデフォルメし、大胆に見せている。

真っ白な肌に目の周りが黒く縁どられたメイク、ウエットなウエーブへアで歩くモデルは、現世から遠い場所にいるようでもあり、どこか気高さすら感じる。ショーの中盤では、アーティストのレディー・ガガがモデルとしてランウエイを歩いていく。彼女がランウエイモデルとして登場したのはニューヨーク・コレクションでは初めてのこと。先日開催されたグラミー賞でデヴィッド・ボウイをイメージした衣装で現れたが、その衣装を手掛けたのはマーク・ジェイコブスだ。

全体のダークでゴシック的な要素のある世界観の中でも、コレクションの構成を見てみると、序盤はスエットやデニムジャケット、パーカ、ダウンジャケットといったストリート・カジュアルの要素を取り入れ、終盤に進むにつれて構築的なドレスや贅沢にファーをあしらったコート、繊細なレースのリュクスなウエアへと移行していく。「マーク BY マーク ジェイコブス」が「マーク ジェイコブス」に統合されて2シーズン目を迎えたコレクションは、先シーズン同様に2つのコレクションの要素をかい離することなく、ハイブリット的に見せている。また、通常のサイズで構成されたルックをときおり見せることで、ウエアラブルなアイテムも披露した。

ショー後のバックステージで、いつもより饒舌に話し、充実した顔をしているマークは、コレクションの手ごたえを感じているようだった。

LOOK

 

BACKSTAGE

 

関連タグの最新記事

最新号紹介

WWDJAPAN Weekly

2025年春夏ウィメンズリアルトレンド特集 もっと軽やかに、華やかに【WWDJAPAN BEAUTY付録:2024年下半期ベストコスメ発表】

百貨店、ファッションビルブランド、セレクトショップの2025年春夏の打ち出しが出そろった。ここ数年はベーシック回帰の流れが強かった国内リアルクローズ市場は、海外ランウエイを席巻した「ボーホー×ロマンチック」なムードに呼応し、今季は一気に華やかさを取り戻しそうな気配です。ただ、例年ますます厳しさを増す夏の暑さの中で、商品企画やMDの見直しも急務となっています。

詳細/購入はこちら

CONNECT WITH US モーニングダイジェスト
最新の業界ニュースを毎朝解説

前日のダイジェスト、読むべき業界ニュースを記者が選定し、解説を添えて毎朝お届けします(月曜〜金曜の平日配信、祝日・年末年始を除く)。 記事のアクセスランキングや週刊誌「WWDJAPAN Weekly」最新号も確認できます。

ご登録いただくと弊社のプライバシーポリシーに同意したことになります。 This site is protected by reCAPTCHA and the Google Privacy Policy and Terms of Service apply.

メルマガ会員の登録が完了しました。