牛乳石鹸共進社はこのほど、ベビースキンケアブランド「カウブランド ベビー」を立ち上げ、9月5日から販売を開始した。頭や顔、体と全身を洗える“全身泡ウォッシュ”(400mL、税込1210円/詰替350mL、税込880円)と顔や体に使える保湿アイテム“スキンケアミルク”(300g、税込1540円)の2アイテムをそろえる。ベビー専門店と一部のECサイトで取り扱う。
同ブランドの開発を担当した牛乳石鹸共進社マーケティング部の森雄輝氏は、「第1子の妻の妊娠期間と開発期間が重なっていたこともあり、子育てという分からないことだらけの未知の世界において、ベビースキンケアでママやパパの育児不安やトラブルに寄り添い、何か支援できることはないか、という思いから開発に取り組んだ」と話す。そこで、子育て世代の悩みの一つでもある「もし、スキンケア製品が赤ちゃんの目や口に入ってしまったら」という不安に着目し、“お悩みレス処方”をコンセプトに掲げ、2年かけて商品を開発。安全性と使用感の両立を図り、同社史上最も“目にやさしい”低刺激処方を実現した。さらに、口に入っても苦味や痛みがない処方に仕上げ、目や口に入る不安感を軽減した。2アイテムとも、トレハロースなど食品原料由来の成分を90%使用し、素肌と同じ保湿成分であるセラミドやヒアルロン酸、アミノ酸(グリシン)を配合。香料や鉱物油、アルコール(エチルアルコール)、着色料を使わず、新生児から肌を優しくケアができる。
牛乳石鹸共進社は1909年に創業し、今年で113年目を迎える。同社が新ブランドを立ち上げるのは、2014年に誕生したボディーソープブランド「クーリア」(16年製造終了) 以来、8年ぶり。ベビースキンケアブランドとしては、1961年に誕生した「キューピー ベビー」以来、61年ぶりの新ブランドとなる。「カウブランド」は同社を代表する“赤箱”と“青箱”を展開しており、「お客さまから『牛乳石鹸は昔から変わらない』とよく言われるが、“赤箱”を一つとってもリニューアルを何度も繰り返し、今は11代目となる。そういった『変わらないでいるためには、変わり続けないといけない』という思いから、今回の新ブランド立ち上げに至った」と宮崎信也・牛乳石鹼共進社 取締役 マーケティング部部長は話す。
同社によると、共働き世帯の増加や少子化が進む中で、子ども1人あたりにお金をかけ、ベビー用品の価格に関して“寛容度”が高い人が増加していると分析。また、多様なニーズに対応する商品や単価の高い商品を取り扱う販売店も増え、ベビー用品市場では客単価が上昇しているという。岩佐めぐみ 牛乳石鹼共進社 マーケティング部副主任は「当社の理念である『品質第一主義』にもある通り、新ブランドも品質にこだわっている。『キューピー ベビー』よりもさらに1歩上の安全性を高めたブランドを目指した」と述べ、手に取りやすい価格(税込165円~913円※編集部調べ)としている「キューピー ベビー」に対し「カウブランド ベビー」は「1コイン高い価格帯」と設定し、コンセプトや価格帯で差別化を図る。