ファーストリテイリング傘下のジーユーは今秋冬、国内に25店を出店する。うち12店は新規出店、残りの13店は近隣立地からの移設リニューアル。中でも、10月に出店する銀座、横浜、大阪・天王寺の3店は「これからのジーユーの象徴となるような店舗」と位置づけ、接客やO2O(オンライン・トゥー・オフライン)施策に注力する。
25店の出店先立地は「都心も、ショッピングセンターなどの商業施設内も、郊外ロードサイド沿いの独立立地もある」(柚木治ジーユー社長)。コロナ禍中はファーストリテイリンググループとして出店スピードが鈍っていたが、グループとして2023年8月期は出店最強化を掲げており、「23年春以降も(22年秋冬の半期で25店という)出店スピードを続けていきたい」。
10月21日にオープン予定の銀座の旗艦店は、「ユニクロ トウキョウ(UNIQLO TOKYO)」が1〜4階に入っている商業施設、マロニエゲート銀座の5階に出店する。銀座への出店は中央通り沿いの旗艦店に続き2店舗目。売り場面積は約1420平方メートルで、ウィメンズ、メンズ、キッズ、ベビーアイテムを扱う。
大阪・天王寺は28日オープン予定で、JR天王寺駅直結の商業施設、天王寺ミオの5階に出店する。売り場面積は約1735平方メートル。西日本で3店舗目のフルラインアップストアとして、ウィメンズ、メンズ、キッズ、ベビーアイテムを扱う。横浜も同じく28日オープン予定で、ルミネ横浜の6階に875平方メートルで出店する。ウィメンズ、メンズを扱う。
マロニエゲート銀座店と天王寺ミオ店は、ジーユーの大型店の2倍のマネキンを設置し、コーディネート提案をいっそう強化する。また、ジーユー独自の認定試験に合格した販売員“おしゃリスタ”も重点的に配置し、客の要望に応じてパーソナルカラー診断や骨格診断なども交えながらスタイリング提案を行う。
3店共通として、O2O施策を強化する。「ユニクロ」と同様、昨年導入していたEC購入商品の店頭受け取りサービス「オーダー&ピック」では、これまで購入から受け取りまで最短2時間だったところを、3店舗では最短1時間に短縮。「(既に閉店した)原宿のショールーミングストアで、(ショールーミングストアの要素と通常店舗の)ハイブリッド型店舗が現時点では一番いいと判断した。ショールーミングストアで溜めた知見を、他店にも生かしていく」ことで、O2Oの利便性向上を目指す。